【プロが解説】漫画制作の基本手順。ステップごとの失敗を避けるコツも

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あかにゃん

漫画を描きたいけど手順がわからないにゃ

すいへい

大手出版社で8本連載を持ったぼく、水兵ききが漫画制作の手順を教えます

step1からstep9まで順番に進めて漫画を完成させましょう。

漫画の初歩の初歩から知りたい人はこちらから。

この記事でわかること

漫画制作の基本手順

手順ごとのコツと注意点

本ページ筆者の経歴

漫画家。PN水兵きき。連載9回立ち上げ。漫画家協会会員。クリスタ検定(マンガ)合格。ココナラ漫画添削PRO認定。デジコレ『魔王だけどレベル1~』連載中。→作品紹介ページ


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それぞれのステップから関連記事に進めるようにしてあるので、気になるところはチェックしてください。

目次

漫画制作の基本ステップ

STEP
描く『テーマ』を決める
すいへい

まずはテーマ決め。決め方は下記に

STEP
『ジャンル』を決める
STEP
『キャラクター』と『設定』を作る
STEP
『プロット』を作る
すいへい

アイデアをたくさん出そう

STEP
『ネーム』を描く
すいへい

ここが肝心

STEP
『下描き』を描く
STEP
『ペン入れ』をする
すいへい

細心の注意を払いながら

STEP
『仕上げ』をする
STEP
完成原稿を『持ち込み&投稿』する
すいへい

漫画を完成させてプロの漫画家になろう!

step1 描く『テーマ』を決める

すいへい

まずは漫画で描きたい『テーマ』を考えましょう

漫画の『テーマ』とはここでは、主人公が主に何をしてどうなるかです。

描きたい『テーマ』は、次のことに当てはまるものから選んで考えてください。

・自分が好きなこと

・自分が詳しいこと

・自分が情熱を注げること

・流行っていること

具体的には、

・弱かった主役が敵と戦い勝つ漫画を描きたい
・素敵な先輩に憧れ告白する漫画を描きたい
・殺人事件の謎を解く漫画を描きたい
・努力して強くなる漫画を描きたい
・自分に自信の無い子が成長する漫画を描きたい
・ちょっとえっちなハプニング漫画を描きたい


など、大雑把で良いので考えてみましょう。

コツと注意点

上記で・流行っていること と書きましたが、これは『商業』を考えたときに、流行っていると出版社にとって販売が見込めるため少し有利になります。しかしデビューしていない場合は除外して考えたほうが良いかもしれません。

自分の好きなものを描いたほうが集中力が上がり漫画の力があがります。

興味ないけれど流行っているから、異世界に転生させて無双させよう!というのはプロになってから考えましょう。

すいへい

テーマが思いつかない場合は、描きたい『山場』を思い浮かべると案外簡単に見つかるかもしれません

step2 『ジャンル』を決める

すいへい

『ジャンル』はstep1で考えた『テーマ』から相性の良いものを考えます

漫画のジャンルはこのような種類があります。

・恋愛

・ラブコメ

・バトル

・サスペンス

・ミステリー

・ホラー

・ギャグ

・グルメ

・時代劇

・SF

・ファンタジー

・スポーツ

・日常

・お色気

細かく分類するともっと増えると思います。

コツと注意点

ジャンルを決める時は複数を『掛け合わせる』こともできますし、『ひねり』を加えた物でもOKです。

『掛け合わせ』はファンタジー+バトルなどはわかりやすいと思います。

『ひねり』を加えるというのは、〈テーマ〉素敵な先輩に憧れ告白する漫画+<ジャンル>SFのようなものです。

やりすぎるとバランスが悪くなり読者が置いてきぼりになる可能性があるので、最初からひねりのあるものはよく考えてからチャレンジしましょう。

すいへい

ここで漫画の全体像を作りましょう

step3 『キャラクター』と『設定』を作る

あおにゃん

『キャラ』と『設定』はどちらから作るのでしょうか?

すいへい

どちらから考えてもOKです。交互に考えてすり合わせて行くのもいいでしょう

コツと注意点

『キャラクター』を作るコツは、次のことに当てはまるものから考えると作りやすいと思います。

・自分が好きになれる人物
・興味がある人物
・憧れる人物
・共感できる人物
・気になる人物

そして、できたキャラには『ギャップ』をつけるようにしましょう。

すいへい

ギャップとはキャラの内側だけでなく外側に作ることもできます

『内側』にギャップを作る場合の具体例

・内面は内気だけど、不器用で物を壊すことが多く、周りから怖い人物だと思われている

『外側』にギャップを作る場合の具体例

・絶望的な世界だけど、そのキャラが行動したときは希望がもてる

すいへい

ぼくはある程度イメージが出来てきたら絵を描きながら細かいところを決めていきます


設定とは、キャラクターの住んでいる世界や、キャラが置かれている状況、特殊な条件です。

『設定』を作るコツは、次のことを考えると思いつきやすいでしょう。

・step1で決めた『テーマ』を表現するために何が必要か?

具体的に例をあげると・努力して強くなる漫画の場合、

現在置かれている状況は、どうして強さを求める必要があるのか?弱くて何が起きているのか?その辺りを考えて設定を作っていきます。

すいへい

設定は初心者でも個性が作りやすく、漫画家の才能が開きやすいとぼくは考えています。考えつくしましょう

step4 『プロット』を作る

あかにゃん

キャラと設定が出来たから下描きをはじめるにゃ

すいへい

焦らないでください。次は具体的なプロット(エピソード)を考えます

プロットはstep3で作ったキャラクターや、設定『ならでは』のネタを考えましょう。

『ならでは』ではない場合、面白い漫画にならないことが多いので注意してください。

コツと注意点

プロットは1話作るのに足りる分くらいの量ではなく、思いつく限り書きだしてみましょう。

考えつくすと、自分で考えたのに『自分が驚く』ようなプロットが出てくることがあります。それを探し生かすことで『個性』が生まれます。

すいへい

考え尽くすと、自分でも『なんだこれ!めちゃ面白い!』という時がある

アイデアが出ないときはこちらも参考に。

step5 『ネーム』を描く

『プロット』を元に『ネーム』を描きます。ネームとは下描きのラフな下描きです。

あおにゃん

ネームが難しすぎます

すいへい

ネームは決めることが多いから難しいんです。まずプロットを整理しましょう

コツと注意点

ネームの難しいところは、決めることの多さにあります。

  • コマ割り
  • キャラ配置(構図)
  • ストーリー展開
  • セリフ回し

を同時に進める必要があります。

ここで混乱しないようにネームを描くコツは、プロットを整理することです。プロットの順番を決め描き進めます。

その際、ただ順番通りに描いても面白くならないことが多いです。

そこで意識したいのがキャラクターの感情と読者の読み心地です。

こちらの記事では面白さを作る方法を書いています。参考にどうぞ。

すいへい

ネームは漫画の面白さを決める重要なところです。下記の参考記事もどうぞ

導入に困ったらこちらの記事も

ネームが行き詰った時はこちらの記事も

step6 『下描き』を描く

ネームができたら原稿用紙やクリスタで下描きを描きます。

すいへい

自分のやりやすい方法でOKです

コツと注意点

ネームを元に、ここでしっかりとデッサンをとった絵を描いていきます。

ネームの時に気づかなかった箇所を修正しながら描いていきましょう。

コマ割りは大小のメリハリをつけることで見映えが良くなります。

表情も大切です。

下描きの注意点はこちらの記事も。

絵の描き方はこちらの記事も

step7 『ペン入れ』をする

下書きを元に『ペン入れ』をしましょう。

きいにゃん

熱い魂を絵に込めるぜ!!!

すいへい

ペン入れされた絵が読者に一番見られます。細心の注意を払いながら全力で描きましょう。

コツと注意点

まだ絵が下手でも丁寧にわかりやすく描きあげましょう。

デジタル漫画の制作方法はこちら。

step8 『仕上げ』をする

ペン入れした原稿の『仕上げ』をしましょう。

すいへい

仕上げで原稿のイメージが変わります。作風にあった仕上げを意識しましょう

コツと注意点

  • 線画の修正
  • ベタ入れ
  • トーン
  • 集中線(流線)
  • 効果トーン
  • 白抜き
  • 背景

仕上げの工程は多いですが、ベタ入れと集中線がしっかりしているとスムーズに読める漫画になるので特に力を入れましょう。

すいへい

ぼくは『ベタ入れ』と『集中線(+流線)』が重要だと思っています

step9 完成原稿を『持ち込み&投稿』する

あおにゃん

原稿が完成しました!

すいへい

原稿を完成させたら『持ち込み』をしましょう。メリットだらけです

原稿を完成させたらどうしたら良いか、こちらの記事で書いています。

こちらは持ち込みについてです。

『漫画制作の基本手順』まとめ

漫画制作の流れがわかりましたか?

初心者のうちはまずは少ないページ数で描いて、漫画制作に慣れるのが良いでしょう。

すいへい

漫画を描くのは大変ですが、売れたときの見返りも大きいです。頑張ってください!


こちらはデビュー後の単行本が出るまでの流れです。

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