漫画の導入1ページ目の描き方は?ジャンルによっても違う?

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漫画はとにかく無駄なことを描かないことが求められます。そのことを知っていると最初の1P目をどうはじめるか?漫画を描く人にとって、とても悩むと思います。

あかにゃん

『何』から描いていいのかわからないにゃ

あおにゃん

世界観から描くべきでしょうか?

きいにゃん

セリフからでもいいのか?キャラのアップからでも大丈夫なのか?

すいへい

『世界観』『現状』『キャラ』がポイントです

ぼくの漫画を例にあげ解説していきます。

この記事でわかること

・漫画の導入の1P目に何を描くべきか

本ページ筆者の経歴

漫画家。PN水兵きき。連載9回立ち上げ。漫画家協会会員。クリスタ検定(マンガ)合格。ココナラ漫画添削PRO認定。デジコレ『魔王だけどレベル1~』連載中。→作品紹介ページ


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目次

導入の基本

漫画の導入で読者に伝えるべき基本情報はこちらになります。

  1. 世界観
  2. 現状
  3. キャラ

読者にはあなたの漫画がどんな漫画かわかりません。

まずは『5W1H』。「When:いつ」「Where:どこで」「Who:だれが」「What:何を」「Why:なぜ」「How:どのように」といった基本的な情報を伝えましょう。

『世界観』

具体的に書くと、『世界観』は現代なのか?異世界なのか?過去?未来?などです。

世界観はわかりやすい風景を1コマ描くといいでしょう。異世界や過去、未来の場合は1コマだけでなくもう少し丁寧に説明しましょう。

『現状』

次に、キャラの置かれている『現状』は平穏なのか?すでに何か悩みがあるのか?命の危険に晒されているのか?などです。

『キャラ』

そして『キャラ』はどんな性格なのか?どんな姿のキャラなのか?人間関係はどんな感じか?を見せていくと読者も理解しやすくなります。

キャラクターはストーリーとともに深堀していけますが、1P目では『世界観』と『現状』をまず見せることが読者にどんな漫画であるのか伝わっていいでしょう。

すいへい

どんなジャンルの漫画なのか読者にわかるようにしましょう

どんな漫画なのかを最初の数ページで伝える

上記の導入の基本を抑えつつ、どんな漫画なのか?何をする漫画なのか?を読者に伝えましょう。例えば

  • キャラはどんな悩みをもっているか?
  • どんな不思議なことがあるか?
  • 世界がどんな理不尽な世界か?それに対しキャラがどんな行動を取ろうとしているか

などです。

これらが明確は無いと読者は何を見せられているかわからず、読むことを辞めてしまう確率が上がります。

すいへい

最初の数ページは読者に自分の作品がどんな漫画なのか伝えることを意識してください

描き出しのパターン

まずは『扉ページ』のことは抜きにして、1P目の描き出しのパターンをいくつか見ていきましょう。

  1. 風景で世界観をみせる→キャラ紹介。の流れ
  2. 回想シーンからはじめる→『今』に戻る。の流れ
  3. 漫画のカギとなるシーンから始まる→主役紹介。の流れ

基本的にこのどれかを意識して、漫画に合ったもの、読者が興味を持ちそうなエピソードを選べば大丈夫です。

ぼくの漫画を例にあげるとこうなります。

下の画像は『水兵ききの『ヒーローもの』と『転生モノ』』という同人誌で描いた転生ものです。

異世界の場合はやはり世界観から丁寧に入るほうがより多くの読者のためにも無難です。ここでは風景や現状整理から入っています。

次は『みかにハラスメント』第1話です。ここでは衝撃的な回想シーンから入り、読者の興味を引き付けています。

あまりやっている漫画は見られませんが、情報量が少なければキャラの顔のアップやセリフから始めても大丈夫です。

この1コマ目の情報は1、女子高生。2、驚いている。3、少ないセリフ。

これ以上情報が入るなら前に1コマ増やして情報を分散したほうが良いでしょう。


次は『あいは呪いの日本人形』の第1話の1P目です。ここでは物語のカギとなるシーンから始まっています。

『現代の話だけど、不思議な力が出てくる』重要なカギがある漫画の場合は、導入にその力を見せることでどんな漫画なのか読者が理解しやすくなります。

注意したい点

導入1P目での注意点はいくつかあります。

1P目からコマ数や文字数が多いと、労力がかかり読者が読むのを辞めてしまう可能性が高くなります。

複雑な設定でも簡潔に説明する力をつける必要があります。

すいへい

簡潔に説明するには必要最低限の要点をまとめて、その上で読み心地も悪くならないように何度も修正しましょう。

その際、漫画は文字だけでなく絵でも多くのことを表現できるので、絵で表現できることは文字で書かなくていいことも意識してください。

注意したいこととしてもう1つは『5W1H』と伝えましたが、物語は読者に全ての情報を見せる必要はないということです。

何を見せ、何を隠したほうがあなたの漫画は面白くなるか?ということも考えてください。

なにを隠したらいいかは終盤の山場をより効果的に見せることを意識すると答えが出てくるでしょう。

参考に

参考にぼくの漫画の1P目をいくつか紹介しておきます。

こちらの『かすみ♂』風景で世界観をみせる→キャラ紹介。の流れに当てはまります。(正確には扉ページがあるので2P目です)

制服を着ているので『世界観』は現代だとわかり、『現状』は、今から何かはじまるのだとわかります。


こちらは『水兵ききの『ヒーローもの』と『転生モノ』』という同人誌で描いた『解放ヒロイン』です

この漫画では、モンスター出現→制服姿のキャラ登場。という順番で見せ『世界観』は現代であること、そしてモンスターと闘う人物がいるという起点を見せています。

『漫画の導入1ページ目の描き方は?』まとめ

ファンタジー漫画は丁寧に世界観から。それ以外は風景やキャラ、キャラの置かれている現状から入るのが良いでしょう。

回想シーンから入る場合は主役のトラウマのシーンや、誰が見ても衝撃的なシーンなど読者が興味をもつことを意識して描きましょう。

描きたい終盤のシーンに力を入れることは大事ですが、読者を漫画に入り込みやすくする導入部も力を入れてください。導入部でもたついてしまうとせっかく読んで欲しい所まで辿り着いて貰えないことになってしまいます。

すいへい

導入はめちゃくちゃ大事!!

導入の注意点はこちらでも。


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