『読切』に適した漫画の描き方は?『連載』漫画作りと何が違う?

漫画を描き始めたときに多くの人は『キャラクター』か、『設定』か、『世界観』から作り始めると思います。

あかにゃん

ぼくはなんとなく世界観から考えるにゃ

あおにゃん

私は綿密に設定を考えます

きいにゃん

俺は絵を描きながら熱いキャラを作るぜ

すいへい

もちろんそれも漫画の基本的な描き方です

しかし漫画は『ここから作る』という決まりは何もありません。

特に『読切』漫画制作の場合、上記の3つで考え始めるとページ数が足りず描きたいことを描けずに困ることが多くあります。

読切の場合は上記の『要素』からはじめるのではなく、こちらから考えた方が良い時もあります。その『要素』は、

『山場』、『状況』、『感情』です。

この記事でわかること

読切漫画を描き始めるのに適した『要素』

本ページ筆者の経歴

PN水兵きき。大手出版社で連載8回、20年近く漫画家生活。代表作はアマゾン1位『みかにハラスメント』。一発屋。

目次

『連載』漫画と『読切』漫画は何が違う?

『連載』漫画で始めに考えることは、最初に上げた『キャラクター』、『設定』、『世界観』が一般的です。

なぜなら、『連載』は長く続けることができるようにある程度の自由度が必要だからです。

『キャラクター』、『設定』、『世界観』はいくらでも広くできます。

では『読切』はどうでしょうか?

『読切』の場合はページ数が限られています。

そのため自由度の高い設定などを作っても、思いついたことを全て詰め込んで描ききることはとても難しくなります。

すいへい

『連載』と『読切』は条件や描き方が違います

読み切りを描くのに適した『要素』

そこでぼくは読切の場合は別の『要素』から漫画を考え始めることが多いです。それはこちらです。

  • 山場
  • 状況
  • 感情

一つずつ説明していきます。

山場

山場とはクライマックスとも言いかえられます。

山場のシーンから描くことも一つの方法です。

山場を最初に考えることで漫画がブレることがなくなり、読切としての完成度が上がります。

山場から逆算して考えると、必ず描かなくてはいけない部分が見えてきて自身の構成力が上がります。

具体例

山場➡人々を支配する魔王を倒す。

この場合、どうしたら山場で魔王を倒すと盛り上げられるか考えていき、ページに収まるように必要なことを書きだします。

・魔王はどのくらい強いのか?

・魔王はどんな悪いことをして人々を苦しめているのか?

・主人公はどんな思いなのか

・主人公と魔王の力はどのくらい差があるのか

すいへい

描くべきことが見えてくるとページ配分も決まってきます

状況

絶望的な状況、ありえない幸運などから考え始めることも一つの方法です。

連載には向かない一度限りの『状況』を作り、編集者に思いっきりアピールしましょう。読み切りなら無茶ができます。

漫画は極端なことを考える必要があります。

キャラクターから考え始めると思いつかないようなことも思いつき、練習になります。

具体例

状況例1➡猛毒を飲んでしまい、5分後に確実に死ぬ。

状況例2➡自分以外みんな裸の世界になってしまった。

すいへい

ぼくの代表作『みかにハラスメント』は『状況例2』から作りました。

感情

最初にどんな感情を持った人が最後はどんな感情になるか。や、どんな感情を描きたいか?から始めることも一つの方法です。

漫画は主に感情を描いているとも言えます。一番コアな部分の練習にもなります。

具体例

感情➡友達のいない暗い少年に友達が出来て最高の笑顔になる。

読切はどう描くべき?

すでに連載経験のある漫画家さんには当てはまらないことかもしれませんが、新人さんの『読切』は編集者や読者にアピールする必要があります。

連載には向かない一度限りの極端な設定を考えて描いてみることも大切なことでしょう。

読切はページ数に限りがあるので描きたいシーンから考えて、そのシーンを盛り上げるために何ができるか考えながら話を作ったほうが良いでしょう。

すいへい

範囲を狭くしたり、短縮できることはカットして描きたい1シーンを中心に考えましょう

『読切』は連載を意識せず『読切』として描いたほうが良い理由

読切漫画の何%かがその読切が人気があれば、そのまま連載できるような自由度がある設定で描いていることがあります。

しかしそういった元から連載を意識した読切漫画は、キャラ紹介や設定紹介に意識が向きがちになることが多いです。

そのような状態では読切としての面白さが減り、薄口の漫画になってしまう場合があります。

『読切』であると意識すれば一度限りの無茶なことが出来て、面白い漫画になる事が多いです。

すいへい

連載を見越した『漫画賞』じゃない限りは、連載を意識しないで描いたほうが良い結果が出ると思います。

人気があればその読切を少し手直しして連載になることもありますし、新しい作品で連載のチャンスをもらえることもあります。

それでも連載を見越して読切を描く場合は、キャラ紹介は最低限にとどめてストーリーを意識し追求するほうが良いでしょう。

連載を意識してしまうと、このキャラは『こんなことしない』みたいなブレーキをかけてしまい、結果面白さが半減してしまうこともあります。

読切に必要がないキャラは今後重要だと思っていても一旦切り捨てましょう。

すいへい

ぼくも『読切』を意識して描いた漫画が連載になりました

『読切』に適した漫画の描き方まとめ

何度も書きますが、読切はページが限られています。

あまり詰め込みすげても読者は着いていけなくなってしまいます。描きたい1シーンを意識しましょう。

読切は『山場』、『状況』、『感情』から作ると、わかりやすくスッキリすることがあるので、取り入れてみてください。

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