漫画制作は細心の注意を払いながら細かな所までチェックして描き進めることで、読者はその漫画をスムーズに読むことができます。
そんな細かい注意を求められる漫画ですが「いいかげん」でも良い部分もあります。
漫画を描くのは大変にゃ『いいかげん』で良い部分があるなら教えてほしいにゃ
細部まで丁寧に描かないといけないと思っていました
俺はどこまでも全力だぜ!・・・でも手が抜けるなら知りたいような・・・
画像を用いて解説していきます
この記事では漫画を少しでも楽に描くためにできる『いいかげん』でも良い表現技法を『6つ』紹介し解説していきます。
ぼくも使っている技法です。
一部を先に紹介すると指の関節が少なくても良かったり、線の強弱がいい加減でも良い。ということを紹介しています。
手が抜けるところを知って快適に漫画を完成させましょう。
こちらの『時短』テクニック記事もどうぞ。
『いいかげん』で良い『6つ』の技法
紹介する技法はこちらです。
- 光源がいつも同じ方向からあたっても良い。
- キャラの配置が突然変わっても良い。
- 指の関節が少なくても良い。
- となりのワクにフキダシがはみ出しても良い。
- 手間のかかりそうなことを1コマで終えていても良い。
- 線の強弱がいいかげんでも良い。
1 光源がいつも同じ方向からあたっても良い。
漫画を読んでいるときにあまり気にならないのが、『光源』です。光源とは光のあるところです。基本的には太陽や照明のある位置と考えてください。
ぼくの漫画ではほとんどの場合、光源はキャラがどこにいてもキャラの斜め上からキャラに向かって光が当たり、影が出来ています。
1コマ目ではキャラの右上から光が来ていますが3コマ目では左上から来ています。
よく考えるとおかしいですが、漫画を読んでいるときに気になることはありません。
ほんとにゃ!言われないと全然に気にならないにゃ
もし誰かに指摘された場合も、光源は変わりやすいものなので言い訳も出来ます。
例えば次のコマでは『カーテンを締めた』、『雲が太陽を覆った』、『誰かが光源の前に立った』、『この方が見栄えが良い。演出を優先した』などです。
たしかに光源は変わりやすいですね
斜め上にあった光源が次のコマで真下からの光源に変わったりというのは、違和感があるので注意してください。
こんな時は注意
リアルなタッチの漫画では違和感が出るかもしれません。
その他にも強い光が出ている時。(例えば爆発光やキャンプファイヤーの明るさ)
2 キャラの配置が突然変わっても良い。
キャラの配置も特に気にすることはありません。
そうなんですか!?
違和感が出る場合としては、同じサイズのキャラや同じ構図が続く場合です。
小さいコマなら縦横無尽に次のコマで移動してても特に問題はありません。次のコマでは移動したという理解ができます。
参考としては赤松健先生の『ラブひな』で、主人公の景太郎の両腕にそれぞれヒロインのなるとむつみがしがみついていたシーンがありましたが、次のコマでは左右入れ替わっていたりしました。
最初はまったく気づきませんでした。(ラブひな7巻参照)
それくらい配置はいいかげんで良いものなのです。違和感が出ないようにだけは注意が必要です。
3 指の関節が少なくても良い。
指の関節が減っていても漫画を読んでいて特に気になることはありません。
そ、それは無理があるだろ!?
ぼくの漫画でも当たり前のようによく使っています
手を描くのが苦手な人におすすめです。
上の画像は指の関節が一つありませんがじっくり見ないと特に違和感は無いでしょう。
ほんとにゃ!じっくり見ないと違和感が無いにゃ
角度によってはおかしく見えることがあるので使うところは注意してください。
手を描くのが苦手な方はこちらも。
4 となりのワクにフキダシがはみ出しても良い。
隣のワクにフキダシがはみ出していても構いません。
むしろ多用することをお勧めします。
お勧めですか!?
はい、これはお勧めです
誰でも漫画を発表できる時代になり、今は漫画が溢れています。
少しでも多くの人に見てもらうために見映えが良くなるように、ワクからキャラやフキダシをはみ出させることで楽しそうに見せることができます。
キャラをはみ出させるのは少し手間がかかるのでフキダシをはみ出させることが簡単です。
その際、隣のコマに大きくはみ出しても意外とコマの順番通りに読むことができます。
下の画像はフキダシを隣のワクまではみ出させていますが、意外とコマの順番を迷うことなく読むことができます。
5 手間のかかりそうなことを1コマで終えていても良い。
みなさんも漫画で見たことがると思いますが『一瞬で服を着替えている』、『どこからともなく大きな道具を出す』というのが漫画なら特に違和感なくできます。
その際の注意点として、事前にそのこと(服や道具)に関係のあるセリフを入れておきましょう。すると自然と読めます。
こちらの画像は『おしおき』というセリフから自然と、おしおきする女王さまの服と道具が一瞬で出てきています。
たしかに違和感ないぜ!
そしてこの服や道具は次のコマでは元の服に戻っています。
ダメな例として、いきなり服や道具を出して『それどこから出した!?』というツッコミをするのは古い表現になりつつあるのでやめたほうがいいでしょう。
漫画の内容によりますが、それだと読者が『本当にそれどこから出したの?』と冷めてしまうことがあります。
6 線の強弱がいいかげんでも良い。
漫画を描く人なら一度は悩むのが線の強弱です。
漫画は線の太さが一定だと違和感が有り、線に強弱をつけることが必要です。
クレヨンしんちゃんのような線の少ない漫画ならば一定の太さでも良いとでしょう。
線に強弱をつけるときは光源を意識して光が当たるところは線を細く、影になるところは太く、手前が太く、奥が細くというのが基本です。
しかし、その通りに描いても見た目が良くなるとは限りません。
そうにゃ!基本通りに描いたつもりなのにうまくいかないことがあるにゃ
線はどこでも強弱さえついていればあまり違和感はあまりありません。
つまり「光源」は何も考えなくて良いでしょう。
先細りの線、例えば髪の毛の先端などは線が太いとおかしいので気を付けましょう。
自分の心地よい線の強弱を見つけてください
漫画のいい加減な表現を見つける方法
漫画は日々進化していて、新しい『いい加減でも良い技法』が常に開発されています。漫画を読むときにじっくり観察して自分の漫画に取り入れてください。
自分で漫画を描く時にも意識しておくと、自分なりの『いい加減でも良い技法』が見つかりやすくなると思います。
【意外と平気】漫画のいいかげんな『6つ』の表現技法【手抜き・時短】まとめ
- 光源がいつも同じ方向からあたっても良い。
- キャラの配置が突然変わっても良い。
- 指の関節が少なくても良い。
- となりのワクにフキダシがはみ出しても良い。
- 手間のかかりそうなことを1コマで終えていても良い。
- 線の強弱がいいかげんでも良い。
どれもリアルな漫画は向かない技法かもしれません。
読むのは一瞬、描くのは長時間。手を抜けるところは抜いても良いでしょう。
何度も漫画を描いているうちに自分なりの『いいかげん』でも良い所が見つかると思います。探してみましょう
こちらはぼくのココナラのプランです
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