【比較18項目】漫画制作、アナログとデジタル何が違う?【デジタルのデメリットも】

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デジタル漫画制作には興味があるけれど、アナログ漫画とデジタル漫画って具体的には何が違うのか知りたい人も多いと思います。

あかにゃん

どっちで描けばいいか迷うにゃ

あおにゃん

費用はどのくらい違うのでしょうか?

きいにゃん

俺はアナログ派だぜ!うおっ墨汁こぼしたあああ

すいへい

アナログもデジタルも経験があるぼくが違いを教えます

この記事でわかること

・アナログ漫画とデジタル漫画の違い

・アナログ、デジタルの費用差

基本的には漫画を描くのならデジタルをおすすめしますが、あえてデジタルのデメリットにも触れていきます。

本ページ筆者の経歴

漫画家。PN水兵きき。連載9回立ち上げ。漫画家協会会員。クリスタ検定(マンガ)合格。ココナラ漫画添削PRO認定。デジコレ『魔王だけどレベル1~』連載中。→作品紹介ページ


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こちらの記事はデジタル漫画制作の『時短』『費用削減』を時間、金額を具体的に出して解説しています。

目次

アナログとデジタルの違い

比較表

アナログとデジタルの比較表です。

比較アナログデジタル
初期コスト一式揃えるとそれなりにする(後述)高額(後述)
継続コストインク、ペン先、トーンの購入故障したときに新規購入
原稿サイズ雑誌にあった用紙を用意間違えると全直し(詳しくはこちらの記事)
初期技術つけペン、トーン張り・削りの技術などが必要ソフトの使い方の知識が必要
原稿の修正手間がかかるボタン一つで楽
トーン、ベタ塗り一か所ずつトーンやベタボタンをポチポチで楽
背景手描き。もしくは貼り付けOKの背景集。手描き(パース定規搭載)3Dのデータも使用できる(クリスタ)
アシスタントリモート不可リモートも可
原稿投稿郵送メール可
作業場所デバイスがあれば外でも可
アップロードスキャン後ごみ取り➡リサイズリサイズ
道具の種類30種類くらい(後述)5種類くらい(後述)
道具の在庫切れ切れたら買いに行くこともインクやトーンは無限。背景データはデバイスから描い足し
汚れインクやトーンの細かい汚れデジタル機器の上のホコリくらい
最大の弱点一点限り(紛失したら書き直し)停電(電気が無いと神に祈るのみ)
保存湿度などで紙が劣化データが消えることも
原稿の価値高価値(この世に一点限り)低価値(コピーし放題)
導入比率4.6%95.4%

導入比率は以下より引用。

マンガをどれくらいデジタルで制作しているか尋ねると、「全てデジタル」と答えた人が57.8%、マンガ全てをアナログで制作しているのはたったの4.6%だった。

https://news.mynavi.jp/article/20170601-a151/
すいへい

データは2017年のものです。今ではよりデジタルが当たり前の時代であることは間違いありません

それぞれのメリット、デメリット

アナログのメリット、デメリット

メリット

  1. 紙とペンがあれば今すぐ描き出せる。
  2. 初期費用はデジタルより安い。
  3. 今まで描き慣れた姿勢で描ける。
  4. 手間のかかる修正を避けるために集中力がつく。
  5. 生原稿に価値があることも。
すいへい

ぼくは生原稿をクラウドファンディングのリターンにしたことがあります。

デメリット

  1. つけペンの技術が必要
  2. 道具をたくさん用意する必要がある。
  3. 修正に時間がかかる。
  4. 保存状態次第で時間とともに紙が劣化し歪みが出る。
  5. 手間のかかる修正を避けるために集中力を使い疲れる。
  6. 完成後トーンが剥がれることも。
すいへい

何年描いても『つけペン』は難しかったです。昔は『つけペン』が嫌で漫画を描かなくなる人も多かったと思います

デジタルのメリット、デメリット

メリット

  1. 修正がボタン一つで簡単。
  2. 画面を反転させて(一瞬で反転)常に描きやすい向きで描ける。
  3. 背景は3dデータですぐ描ける(有料、無料あり)
  4. 手がインクで汚れない。
  5. インクが乾くのを待たなくていい。
  6. 手の汗が原稿に付くことを気にしなくていい。
  7. デバイスがあればどこでも描ける。
すいへい

以前は30p程の漫画の背景には3日かけていましたが、今では3Dデータでクオリティも上がり1日で終わります。時間が短縮されて最高です

デジタルの費用以外のデメリットも知りたい人もいると思うので書いておきます。

デメリット

  1. 初期費用が高い。
  2. ソフトの使い方を覚える必要がある。
  3. 停電したらお手上げ。
  4. データが消えることも。(要複数個所に保存)
  5. 液晶タブレットの角度次第で描きにくさも(調整可)
すいへい

停電には勝てない。ただ大規模な自然災害を除いた日本の平均年間停電時間は一世帯20分くらいらしいです

それ以外の年間停電時間の平均は約20分と、ほとんど停電が起きていません。このことから、エネルギーの利用者から見た安定供給の質は、世界的に見ても高いことがわかります。

https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/3es_graph03.html
きいにゃん

停電はあまり気にしなくていいかもな。でも保存は小まめにだな!

気になる費用の差は?

アナログ漫画制作で必要なものと最低価格

・つけペン(Gペン4本260円~) ・ペン軸(200円~) ・原稿用紙(B4、40枚 440円~)・インク(550円~) ・墨汁(330円~) ・雲形定規(1,540円~) ・定規(100円~) ・シャーペン(100円~) ・消しゴム(40円~) ・サインペン(53円~)・筆箱(100円~)・トレース台(A3、4199円~) ・手袋(100円~) ・郵送用封筒(100円~) ・修正インク(440円~) ・ティッシュ(5箱198円~) ・ドライヤー(2,000円~) ・羽ぼうき(1,000円~) ・トーン(1枚330円~) ・ゴミ箱(100円~) ・トーンヘラ(352円~) ・コピー用紙(A450枚168円) ・プリンタ(20,000円~)・筆ペン(100円~) ・トーンナイフ(374円~) ・カッティングマット(1,057円~) ・デッサン人形(880円~)

 カラーイラストなら ・コピック(36本セット13500円) ・用紙(100円~) ・筆(100円~) ・水性耐水性ペン(100円~) 

合計 31種類 35,111円~

あおにゃん

アナログは安いですが多くの道具が必要なんですね

※プリンタは投稿時のコピー保存用。

※トーンは人にとって使用頻度が違うのでとりあえず1枚で計算。

デジタル漫画制作で必要なものと最低価格(フルデジタルの場合)

パソコン一式 120,000~

漫画制作ソフト、クリスタの推奨スペックを踏まえてパソコンを選ぶといいでしょう。

OS 
Windows 10 Windows 8.1

コンピュータ本体

SSE2に対応したIntel、AMD製CPU
OpenGL 2.1に対応したGPU
2GB以上のメモリ必須 8GB以上推奨

https://www.clipstudio.net/ja/dl/system/


クリスタ(EX) 23,000円(最大3~6か月無料あり)

ペイントソフト CLIP STUDIO PAINT 無料体験版のダウンロード

液晶タブレット(13.3インチ)42,900円~

プリンタ複合機(A4)20,000円~

ブルーライトカットメガネ2,000円~

合計 5種類 207,900円~

時間短縮で費用はデジタルの方がコストパフォーマンスが〇という考えも

初期費用の金額の差はわかったと思います。

次は継続した場合の例をあげます。

修正の時間、背景を描く時間、アシスタントさんの費用を考えたらプロでやっていくにはデジタルは時間短縮になり、コスパがよくなります。

例をあげると、ぼくはアシスタントを背景専門でやらせていただいて、月に6日間ほど48P(隔週連載で24p×2)で月収14万円いただいていたことがあります。

これはプロになり連載が続く限り払っていく費用です。

一方3D背景を導入すれば1日で24pの背景を仕上げられます。

その上、ある程度の絵が描ける人ならば特別な能力は不要なので雇う時も1日1万円前後で済みます。

月に多くても3万円ほどで48Pの背景を入れることが出来るということです。

その差額は月に11万円にもなります。

あおにゃん

そんなに差が・・・みなさんデジタルを導入するわけですね


液晶タブレット

Wacom One 液晶ペンタブレット 13 (DTC133W0D)
Wacom One 液晶ペンタブレット 13 オールインワンセット GroveM
あかにゃん

やっぱりちょっと高額にゃ。ペンタブ(板タブ)8800円~を買ってクリスタの無料期間に試してみてもいいにゃ


ペンタブレット

One by Wacom medium (CTL-672/K0-C)

デジタル導入を考えているならこちらも。

筆者の経験談

アナログもデジタルも漫画制作の経験があるぼく、水兵ききがデジタルをオススメする理由を書かせていただきます。

上記でも触れましたが、ぼくは『つけペン』が苦手で苦手で仕方ありませんでした。

そのせいで漫画の下描きまでしても中々ペン入れ作業に入れず結局完成させられなかった作品もあるくらいです。

なぜ『つけペン』のペン入れが苦手かというと、その理由は2つあります。

つけペンはペンの先が開くペンです。

漫画は線に強弱が必要なためにこのペンを使います。

その癖のある構造のため使いこなすことが難しすぎることと、

やり直しもとても面倒で、失敗したらどうするかというと、

ペン入れ失敗➡乾くのを待つ➡修正液で修正➡乾くのを待つ➡ペン入れ➡➡➡それも失敗することも

すいへい

無限ループ・・・・そして紙はボロボロ

デジタルならその2つが簡単に解消されます。

確かに費用は掛かりましたが余りあるメリットでした。

その他にも、もう背景を描かなくて良かったりベタやトーンを簡単に貼れたりと明らかに時間の短縮ができるのでオススメです。

『アナログとデジタルの違い』まとめ

アナログとデジタルでいろいろ違いはありますが、長い目で見ると最も違うのはおそらく漫画完成にかかる時間です。

ぼくはデジタルの方が圧倒的に早く漫画を描けます。

修正や背景の心配なく作業に集中できるからです。

空いた時間で漫画のストーリーを練ったり、休息や勉強の時間を増やせます。

すいへい

まずは無料でクリスタを試してみると良いと思います


『バージョン3』で更に漫画機能充実のEX

一番売れてる漫画制作ソフト

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