【問題提起】売れた漫画家と担当編集者【歪む関係】

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ヒット作を出した漫画家が次の作品で不発のまま連載が終わることが漫画業界ではよくあります。

あかにゃん

面白い漫画が描けるはずなのに不思議にゃ

あおにゃん

期待していたのに残念です

きいにゃん

応援したいけど期待してたのとなんか違うぜ

すいへい

ぼくもヒット作のあとは残念ながら不発続きです

この記事では不発の原因と再びヒットさせる方法について考えていきます。

不発の答えを先に書くと、漫画家と担当編集者の関係が大きく変わることが原因ということです。

この記事でわかること

・一発当てた漫画家の次の作品がヒットしない理由

・もう一度当てる方法

本ページ筆者の経歴

漫画家。PN水兵きき。連載9回立ち上げ。漫画家協会会員。クリスタ検定(マンガ)合格。ココナラ漫画添削PRO認定。デジコレ『魔王だけどレベル1~』連載中。→作品紹介ページ


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一般的な担当編集者との関係、やりとりはこちらの記事で。

目次

漫画家デビュー前後の担当編集者との関係

まずデビュー前からの漫画家と担当編集者の関係を簡単に書くと、その関係は『二人三脚のパートナー』です。

デビューするためや、そのあとの読み切りを描くために長い時間をかけて意見を交わし、一本の作品を共に模索、悩み、時には対立しながら面白い漫画を、この世に無い漫画を目指して作っていきます。

しかし

そうしてヒット作が生まれるとその関係も変わってきます。

あおにゃん

関係が変わるのですか・・・?

ヒット作が生まれると関係はどう変わる?

まずは売れた漫画家のタイプと、編集者の接し方について考える必要があります。

一発当てたあとの漫画家のタイプ

まずはヒット作を出した漫画家のタイプです。

  1. 自分一人でヒット作を生み出せるタイプ
  2. 担当と共にヒット作を作りだすタイプ
  3. 描きたいものがヒット作とは別の物に変わるタイプ

一発当てた漫画家への編集者の接し方

編集者から見る一発当てた漫画家は?

  1. 任せておけばまたヒット作を描いてくれる
  2. ヒット作があるため口出ししにくい
  3. 貢献度が高いため好きなものを描かせる余裕もある

編集者は上記の結果、漫画家にほぼお任せになるパターンが圧倒的に多いです。

あおにゃん

口出ししにくくなるんですね

『お任せ』でヒット作を出せる可能性が高い漫画家のタイプは、1の『自分一人でヒット作を生み出せるタイプ』です。

しかしこのタイプでも、『お任せ』で以前のヒット作を上回るのは相当確率が低くなると思います。

執筆者(水兵きき)のタイプは?

すいへい

ぼくも一度ヒット作を世に出したことがあります

漫画『みかにハラスメント』は単行本発売とともに人気を集め、新人ながら重版に重版を重ね85000部の発行をさせていただきました。

きいにゃん

アマゾンで1位になったし、一時はアニメ化の話も出たらしいな

その漫画のあとには各出版社から引く手数多になり多くの出版社で描かせていただきましたが、上記のようなヒット作は描けませんでした。

その理由を自分なりに分析すると、ぼくのタイプは2の『担当と共にヒットを作り出すタイプ』+3の『描きたいものがヒット作とは別の物に変わるタイプ』だと思います。

しかし、ヒット作があったせいか担当さんからはあまり指摘を受けることなく、設定やネームが簡単に通りあっさり連載させていただきました。

ポイント 一度売れるとあっさり連載できてしまう。

ですが自分でもこの漫画面白いのかな?と常に疑問がありました。

しかし編集者がOKと言ったから面白いはず。と自分に言い聞かせながらながら描いていました。

しかし始めに上げたように次のヒット作は作れませんでした。

売れた漫画家にはタイプにあった対応を

漫画家はほとんどの場合、編集者を選べません。

編集者は、売れた漫画家がどんな性格でどんなタイプなのかを良く見極めて作品を評価してほしいです。

可能であるならば、ヒット作を共に作った編集者ともう一度作品作りをするのがよいと思います。

他の編集者だとどうしても遠慮が出てきてしまいます。

他の出版社などで編集者が変わる場合は、ヒット作を作った詳細な環境を漫画家からよく聞いて出来る限り再現できると良いと思います。

すいへい

漫画家側から注文を出して歩み寄ることも必要です

一度ヒット作を描いた漫画家は根っこにある感性が違う

個性ある感性を埋もれさせるも、もう一度開花させるのも大きな役割をもっているのは漫画家自身もそうですが、半分は担当編集者だと思います。

執筆者(水兵きき)がしてほしい対応

参考までにぼくが編集者にしてほしい対応を書いておきます。

おそらく一度売れた漫画家には、まずしない対応です。

  1. 打ち合わせを濃密に繰り返す
  2. ダメな所を指摘する
  3. 電話で打ち合わせをする
  4. ヒット作の良い所を思い出させる
  5. 期限を決めて、良いものが出来ないならお断りする

1、2はそのままですが、3はほとんどの打ち合わせが喫茶店や飲食店でした。

しかし、ぼくは漫画の内容を話すのに人の目が気になるところでは躊躇することがあり集中ができないことがありました。

4はヒット作の良い所を取り入れながら、新作を描くほうが読者満足や期待に応えることに繋がりやすいのでそのポイントを客観的に伝えてほしいです。

あおにゃん

ようするに一度ヒット作を描いても、編集者と一緒に真剣に漫画を作りたいということですね

すいへい

はい。一度売れた漫画家さんにはそういう方が多くいると思います。連載ありきは不要です

『売れた漫画家と担当編集者』まとめ

ぼくは何度もチャンスをもらっているのでさておき、一度売れた漫画家がくすぶっているのは漫画業界の大きな損失です。

今は昔と違い、ネットで漫画を読めるようになって出版社の漫画にかかる費用も少なくなりその結果漫画が増えてきました。

売れた漫画家との接し方を見直してもう一度、ヒット作を目指しても良いと思います。

すいへい

一番良いのはデビュー前の対応に戻るのが良いと思います。打ち合わせを濃密に、時にははっきりダメ出しも

一度、漫画家も編集者も初心に戻ることが必要かもしれません。そんな時はこちらもどうぞ。

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