【担当編集者とのやりとり】漫画家デビューから単行本発売まで【どんな存在?】

出版社で漫画を描かせてもらう場合、漫画家は必ず編集者と一緒に漫画を作っていきます。

いわゆる『担当さん』です。

その『担当さん』が漫画家にとってどういう存在であるか、漫画家を目指す人は興味があると思います。

あかにゃん

編集ってどんな話するにゃ?怖そうにゃ

あおにゃん

編集者は新人には中々OKを出してくれないと聞きます

きいにゃん

相性が悪くてイヤだという話もよく聞くぜ

すいへい

デビュー前から単行本発売までの担当さんとのやり取りを解説します

担当さんのとの関係でよくある疑問も後半で触れておきます。

この記事でわかること

・担当さんの考え方がわかり、より良い関係を築けます。

・担当編集者のよくある疑問の答え

出版社で漫画を描く上で担当さんとの関係は良好な方が良いです。

担当の考えを知っておくとスムーズに関係を作れます。

本ページ筆者の経歴

PN水兵きき。大手出版社で連載8回、20年近く漫画家生活。代表作はアマゾン1位『みかにハラスメント』。一発屋。

目次

漫画の担当さんってどんな存在?

担当編集者さんは商業誌で漫画を描く上で切っても切り離せない存在です。

出版社への窓口であり、最初に漫画家の作品を見てくれる人です。

そして作品を良くするためにアドバイスをしてくれます。

時に友人以上の仲間であり、共に目標を目指す戦友であり、意見を交わすライバルであるのが担当です。

ポイント。担当はこの世に無い漫画を一緒に作り上げるパートナーです。

きいにゃん

商業誌で描くなら担当と考えるのが当たり前だな!

新人漫画家が単行本を出すまでの担当の仕事

すいへい

ぼくと担当さんのやり取りを紹介し解説します

ぼくに担当がついたのは、スクウェア・エニックスの漫画賞で作品が最終候補に残った時に担当が付きました。

ポイント。『担当』は作品が評価されたときにつく。

その後、挨拶をしたいとのことで出版社へ行き、初めて顔を合わせました。

その時に次の作品の打ち合わせをはじめました。

そして後日ネームを描き、メールに添付し提出。その後は電話での打ち合わせが続きました。

一回の打ち合わせの時間は1時間〜2時間ほど。

担当さんの考えやぼくの意見を出し合い修正を重ねました。

担当さんの意見で、ぼくがわからないことは丁寧に理由を説明してくれたのが印象的でした。

お互いこの世に無い漫画を作りあげる上で『理解しながら進む』

というのは必ず必要なことだと思います。

ポイント。担当によって打ち合わせは電話、メール、喫茶店、飲食店など。

わからないことは、聞いて理解しながら進む

すいへい

人によると思いますが、ぼくは周りを気にせず集中できる『電話』が1番打ち合わせをしやすかったです。メモも取りやすい

話し合いで考えがまとまらない場合は世間話もします。

その中からヒントが生まれることもあります。

そして何度かネームを直して行くうちに、ある疑問が。

・・・あれ?これって担当さんのOK出るまでずっと直すの?

すいへい

答えはイエスです

ポイント。担当のOKが無いと次へ進めない。

ぼくの時はしばらくしてOKが出ました。

この時の出来たネームは自分だけでは到底作れない完成度の高い漫画になりました。

先に答えを書くとこの作品は雑誌に掲載され、読者アンケート2位になりました。

ポイント。担当と考えた漫画は一人ではたどり着けない完成度になる。

編集長に見せることになり、それも少しの修正だけでOKが出ました。

ポイント。担当さんの次には編集長さんのOKが必要。

OKが出た読み切り漫画の作画に入りました。ここからは担当さんはノータッチです。

ポイント。ネームが通れば下描きなどの担当のチェックは無く、締め切りまでに完成原稿を渡すだけ。

あおにゃん

下描きのチェックは無いんですね。初めて知りました

すいへい

たまに進行具合を聞いてきます

そして無事に原稿提出&掲載。

すいへい

この時の作品はガンガンパワードに掲載されました

新人漫画家としてはこの読み切り掲載後に担当さんから連絡があるのか無いのかが気になるところです。

しかし読み切りが人気が無かったとしても連絡をするのが担当の仕事です。

人気が無ければ無かったと伝えなければいけません。

ポイント。担当は漫画家に伝えるべきとことは伝える。

ぼくもしばらくしてから連絡をいただきました。

そしてありがたいことに読み切り作の評判がよく、次の漫画制作の話にもなりました。

もし評判が良くなくても打ち合わせをしてネームを見てもらうことができます。

以下、漫画制作を繰り返して単行本発売の話です。

ぼくは漫画『みかにハラスメント』の3話目を描いているときに、単行本になるよ!と担当さんから電話をいただきました。

単行本で必要なものは表紙、裏表紙、背表紙、本文の目次、あとがきなどです。

特にこだわってほしいのが表紙とのことでした。

きいにゃん

表紙は売上を左右するからな!

しかし描いた表紙のラフに対しての直しについては担当の指摘は遠慮がちでした。

というのも単行本制作(表紙など)には一切原稿料が発生しないので、その結果遠慮がちになると思われます。

ポイント。単行本作業は原稿料が出ないので指摘は若干遠慮がち。

こうして担当さんと二人三脚で出来た漫画『みかにハラスメント』はアマゾンで1位になりました。

すいへい

一人では辿り着けなかったのは間違いありません

デビュー前から単行本発売までのやり取りは以上です。

読んでわかる通り、読み切りのネームのOKをもらうまでがとても大変です。

しかし連載が始まると締切もあるので打ち合わせもスムーズになります。

担当の別の顔

普段とは違う担当さんの顔が見られることがあります。

多くの漫画家が自分の担当さんが他の編集者の中に混じっていたり、スーツを着ているところを初めて見るのは出版社パーティーです。

すいへい

ぼくも担当さんのスーツ姿はパーティーで初めて見ました

しかもパーティーは漫画家を労うイベントなので丁重に扱われます。

すいへい

低姿勢の担当さんもこの時初めてでした。ギャップがあって面白い

自分がもてなされるというのは新鮮でした。

出版社パーティーについてはこちらの記事も。

担当の疑問

ここからは一般的な『担当』の疑問を取り上げて解説していきます。

なぜ担当はデビュー前に数多くの指摘をしてくるのか?

連載が始まると締切に追われ指摘する時間が激減します。

作家が連載で困らないように、時間がある連載前にできる限り成長させるよう努めます。

すいへい

漫画と出版社と漫画家のため!

なぜ打ち合わせで担当と意見が合わないのか?

編集者は会社のために、より多くの読者を取り込む努力をします。

そのため狙っている読者に差が生まれ、意見が合わないことが多いかもしれません。

連載の厳しさを見て知っている担当さんに歩み寄ることも、自分の可能性を広げるために時には必要かもしれません。

あおにゃん

多くの読者を取り込む意識をしているんですね

担当はなぜ連絡が遅いのか?

漫画の編集者の仕事は漫画家とのやりとりだけではありません。

複数の漫画家の担当でもありますし、印刷所で広告コピーや表紙デザインを考えたり写植を打ちます。

それでもしばらく待っても連絡が来ないならこちらから電話してみましょう。

あかにゃん

いろんなことをしてるにゃ。もう少し待ったほうがいいかもにゃ

なぜ担当は漫画の内容を短くしたり、引き伸ばしたりするのか?

ページを短くすると漫画家に支払う原稿料が減り、雑誌掲載の確率も上がります。

内容を引き伸ばす場合は漫画家には伝えずに単行本のページ数を調整していることもあります。

きいにゃん

特に言う必要のない事情があるんだな

担当が何を言ってるかわからない

漫画は見る人によって意見が大きく変わります。

最大手の漫画雑誌ジャンプで鳴り物入りで連載が始まっても10回で終わることがあるのが漫画です。

我慢できないなら別の出版社に持ち込みをしましょう。それは自由です。

すいへい

一か所にこだわっても意味が無いかもしれません

どうしたら担当になってもらえる?

それは編集者それぞれ意見があるのでわかりません。

編集者にアピールする方法はこちらの記事も

編集者は漫画のどこを評価する?あなたはこの漫画家の才能を見抜けますか?

『担当とのやりとり』まとめ

新人さんは担当さんと中々うまく行かないことがあると思います。

しかし担当は漫画を良くするために意見を言っているのです。

担当さんは自分一人では思いつかない面白い漫画をこの世に発表するために必要な、漫画家にとってなくてはならないパートナーです。

それでもあまりに気が合わない場合は別の出版社に持ち込みもしてみましょう。


担当さん以外に作品をみてもらい意見が聞きたいならこちらも。ぼく水兵ききのプランも紹介。

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