現在は漫画の下描きからペン入れ、仕上げをデジタルで完結させるいわゆるデジタル漫画制作が増えてきました。
しかし、紙に描いているという方も依然として多いと思います。
紙に漫画を描く場合、どこでつまづきやすいかというと圧倒的に『つけペン(Gペンなど)』だと思います。
あかにゃんGペンは描きにくいにゃ
あおにゃんボールペンではダメなのでしょうか？
きいにゃんうおっインクこぼれた！あっ製図用インク臭くなってる！
すいへいぼくもつけペンが苦手で、練習してもまともな線が引けませんでした
ぼくは、『容器のインク減ってきたけど、ペン先にインクついてるしペン入れできるよね！・・・・・ど、どうして描けないの？？』と憤りを感じていました。
初心者のつけペンあるあるだと思います。（ペンの先につけただけだと、先端が開くのでインクが足りず描けないぽいです。）
こんなにも難しいつけペンですが、ではなぜ使い慣れたボールペンでペン入れはダメなのでしょうか？
しかし実は現在では発表場所を選べば『ボールペン』でも大丈夫です。
この記事ではボールペンでも大丈夫な理由を解説していきます。
そして記事タイトルにもあるように、実際に商業誌で『シャーペンでペン入れ』した時のお話も画像付きで解説していきます。
・ボールペンがダメと言われていた理由
・つけペン以外のペン入れ出来るペン
・『シャーペン』で『ペン入れ』の話
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ボールペンはなぜダメ？現在は？
ボールペンは『2つ』の理由から商業漫画のペン入れには向きません。
１つ目は、ボールペンはインクのかすれや色の濃度の問題で漫画の印刷に向きません。
２つ目は、線の強弱が付けられないからダメとされています。
しかし現在では水性のゲルインクボールペンなどなら印刷に耐えられる濃度があり、
太さの違うペンを利用することで線の強弱もつけられるので印刷する場合でも特に問題ありません。
あおにゃん濃度と太さの問題なんですね！
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デジタル配信ならボールペンOK
現在は漫画を販売するにあたり出版社を通さなくても良くなりました。
漫画の公開がネット限定ならば昔ながらのボールペンでも全く構いません。
具体的にはスキャナで濃度を自分好みに設定して『グレースケール』か『カラー』で取り込みしてください。
ボールペンは個性のあるタッチになります。印刷が関係ないデータDL販売ならば何も問題はありません。
きいにゃん個人でDL販売するならいいということだな！
注意点
ボールペンでペン入れする場合は、下描きの紙とは別の紙にペン入れするようにしましょう。
下描きの上に何も書いていない原稿用紙を貼り付け、透かしてペン入れをします。
そうすると消しゴムをかけなくて良いのでインクが伸びたり薄くなりません。消しゴムがけも省けます。
トレース台を用意しましょう。
ぼくは下書きの時に裏から透かすためにこういったトレース台を使用しています。大きいサイズがお勧めです。
LEDなので熱くもなりません。
あかにゃんこれなら仕上がりもキレイになるにゃ
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つけペンが苦手すぎて
最初に書いたシャーペンでペン入れ。というのが気になった方もいると思いますので丁寧に解説していきます。
ぼくもそれなりにつけペンの練習はしたつもりです。しかしまったく上達しませんでした。
すいへいつけペンは苦行過ぎる・・・
そこでぼくは他に何か無いか考えました。シャーペンのように描きやすいものは無いか？・・・ん？
いっそのこと『シャーペン』で良くないか？
と思い、『シャーペン』でペン入れする方法を模索することに・・・
あおにゃん・・・いっそのこと？
もちろんシャーペンの芯では色の濃さが全く足りないことと、線の強弱がつきません。
しかしその問題を一つづつ解決していきました。
まずは濃度。シャーペンでペン入れ後、スキャナ取り込みの時に「２階調」で取り込みます。
２階調というのは白か黒かということです。これで濃度の問題はクリアしました。
すいへいスキャナ取り込みするなら濃度はクリアできる
（スキャナによっては2階調取り込みが無い場合があるのでその時は取り込んでから2階調にしてください）
しかし問題もあります。シャーペンのペン入れでは濃度が足りないので、取り込みの時に濃度を調整して取り込みます。
そしてその結果ゴミまで取り込んでしまい、取り込み画像がゴミだらけになりました。
あかにゃんこれはキレイにするのが大変そうにゃ
しかしゴミはクリップスタジオのごみ取りツールで簡単に取り除けます。
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次の問題は線の強弱です。シャーペンでは太い線を引くことは出来ません。
きいにゃんどうするんだ!?
しかしこの問題は単純です。
何度もグリグリして線を太くしました。
すいへいそう何度も…何度も。です
これでシャーペンのペン入れは完成です。
↓こちらがシャーペンのペン入れです。色の濃度がまちまちです。
↓こちらはスキャナ取り込み時に二階調化した画像です。
きいにゃんちゃんと線の強弱があるぜ！グリグリしたんだな！
つけペンが使える人からしたらとても面倒臭いと思いますが、ぼくからするとつけペンは難しすぎてつけペンを使っていたら漫画家デビューは出来なかったと今でも思っています。
それからシャーペンの利点はなんと言っても消しゴムで『 消せる』ところです。つけペンでは、失敗した場合は修正液を使うことになりとても集中力と手間がかかります。
消しゴムで消せるシャーペンならば、気軽にペン入れが出来ます。
そうしてシャーペンで描いた漫画「みかにハラスメント」は特に問題なくスクウェアエニックスで単行本にまでなりました。
ちなみにぼくが使っていたシャーペンの芯のサイズは0.2でした。
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『ボールペンはだめ！というのは以前のこと。』まとめ
苦手な道具は別のものに置き換えることを考えても良いでしょう。
自分の使いやすい道具を見つけて見てください。
シャーペンでペン入れして２階調（白黒）にしないで、グレースケールやカラーデータとして取り込んで仕上げるというのも出版社を介さないで個人でDL販売する場合は大丈夫です。
すいへい一度、使い慣れた『ボールペン』や『シャーペン』で漫画を描いてみてはいかがですか？
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デジタル漫画制作の『時短』『費用削減』を具体的に知りたい方はこちらもどうぞ。
描きたい！！を信じる 少年ジャンプがどうしても伝えたいマンガの描き方（週刊少年ジャンプ編集部）
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