漫画制作で必ず一度はつまずくことが『背景』を描くことです。
背景の作画はパースやアイレベルを覚えたり、それぞれの物の大きさを正しく描かいたりと手を抜くことはできません。
技術を覚えるのにもとても時間がかかります。

漫画は描きたいけど背景が苦手にゃああああ



パースが難しいです。時間がかかり過ぎます。もう辛いです



背景は全て砂漠にするぜえええ



背景を適当に描いていてはプロの漫画家になることは正直に言って難しいです
それはわかっていても、背景を描くことはとても大変です。
下のような人には是非このページを最後まで読んでください。
- 背景を描くのが苦手
- 背景を描くのが苦痛
- 背景を描くのはとても時間がかかっている
- 背景を描くことは体力的にもとても重労働
- 背景のパースがわからない
- キャラを描くのは好きだけど背景に時間をかけたくない
- 背景が嫌で漫画を描くことが嫌になる事がある



ぼくはデビュー前、キャラのペン入れまでしたものの背景が描けずに未完成になった漫画があります。苦い経験です・・・背景め・・・
しかしそんな方たちにオススメの方法があります。
現在、漫画の『背景』は全く描かないで良い時代になってきています。



は、背景を描かなくていいにゃ!?
その理由は『3D背景データ』を漫画の『背景』として誰でも簡単に、短時間で制作できるようになったからです。
その『3D背景データ』を漫画の『背景』として利用するには
CLIPSTUDIOPAINT=クリスタの『EX』
が必要です。
この記事ではCLIPSTUDIOPAINT『EX』の『背景』作画について解説していきます。
プロ漫画家。PN水兵きき。大手出版社で連載8回。日本漫画家協会会員。第1回CLIPSTUDIOPAINTクリエイター検定(マンガ)合格。ココナラ漫画添削プラン『PRO』認定
背景作画の悩みが無くなれば、ストレスフリーで漫画制作できます。
『LT変換』で『背景』が楽々♪
プロ漫画家、出版社もお勧め!
PROからのアップグレード方法はこちらから。


漫画にとって『背景』はどのくらい大事?
漫画の背景はとても大事です。
キャラが今どこにいるのか?どんな世界にいるのか?どこに移動したのか?などを表し、漫画を読みやすくしてくれます。
そんなことは勿論わかっていると思います。
しかし背景が大事だとわかっていても、上記で書いたように
- 背景を描くのが苦手
- 背景を描くのが苦痛
- 背景を描くのはとても時間がかかっている
- 背景を描くことは体力的にもとても重労働
- 背景のパースがわからない
- キャラを描くのは好きだけど背景に時間をかけたくない
- 背景が嫌で漫画を描くことが嫌になる事がある
という人は多いでしょう。



以前のぼくはリストの全てに当てはまりました
『背景』に時間を使うのはもったいない
あの人は何であんなに漫画をたくさん描けるんだろ?と思ったことはありませんか?
そのライバルたちはもう背景を『3D背景』で短時間で描いているかもしれません。
競争の激しい時代に、背景に何時間~何十時間もかけていて大丈夫ですか?
背景にそれ程の時間を使うくらいなら、その時間で漫画のネタを考えてもう1本漫画を描くという選択肢もあります。
量産化できないとライバルとの差は開く一方です。



もしかしたらあの人も3D背景で一瞬で描いてるかも・・・
背景を手描きする時代から短時間で『貼り付ける』時代へ
ある漫画家のアシスタントさんとお話をした時に、漫画をアナログ制作しているその先生の所では『雲』は毎回トーンを貼ってカッターで削って描いています。という話を聞きました。
雲と言えばどのページにも出てくるものです。


上の画像の雲は『雲トーン』としてあらかじめ雲として売られているトーンです。
雲トーンを作るために1か所ずつ通常のトーンを削っているということは、経験のない方でも膨大な時間がかかることは予想できると思います。
もちろん、トーンを削ればこの世に1つだけのこだわりのある雲が描けます。
しかし
ぼくは『雲』を含む『背景』にそこまでのこだわりはありません。
必要最低限の情報があれば、あとは不要だと考えています。
そのため、こだわらないで良い部分はできれば楽して簡単に描きたいと常に思っています。
ぼくがこだわりたいのはキャラクターの部分だからです。
3D背景が出てきたことで、背景のほとんど全てを楽して簡単に描けるようになりました。
みなさんはどちらを選びますか?
ぼくは『背景』の作画は簡単なほうを選びます。
背景を手描きしたい人はこの先を読む必要は無いと思います。PROで十分漫画を描けます。
短時間で描きたい。という方だけ目を通してください。
なぜクリスタの『EX』が必要?
『背景』を『ライン抽出』で短時間で描きたい人にはCLIPSTUDIOPAINT『EX』が必要です。
『EX』には『PRO』には無い、『3DLTレンダリング機能』と『ライン抽出』があり、3D背景データの『線画抽出』が出来ます。
この2つの機能の違いを簡単に説明すると
- 『3DLTレンダリング機能』・・・高性能な線画抽出
- 『ライン抽出』・・・簡易版の線画抽出
という違いがあります。
『3DLTレンダリング機能』はとても細かい設定ができます。しかし『短時間』で描くには操作を覚えることと、毎回の設定にとても時間がかかり向きません。
ここでは『ライン抽出』のやり方を解説します。



ぼくは『ライン抽出』のみで商業誌の原稿も描いています。これで短時間での背景作画を実現しました
※『3DLTレンダリング機能』と『ライン抽出』 はPROには無い機能です。
下描きもペン入れも不要になる
背景を手描きする時はアイレベルを取って、消失点を取って下描き&ペン入れをします。しかし3D背景ならアイレベル(目線の位置)以外は全て不要です。



3D背景を利用すると下描きもペン入れもいらないんですか!?



はい。あり得ないくらいの時間短縮が実現します
ライン抽出ってどうやるの?
ここでは『ライン抽出』で背景を描く方法を簡単に説明します。
- CLIP STUDIO ASSETSで素材をDLする
- クリスタEXで開く
- 位置を調整、ライン抽出する
- ラスタライズする
①CLIP STUDIO ASSETSで素材をDLする
クリスタの公サイトCLIP STUDIO ASSETSで素材を探します。
素材には無料の物もありますが、3D背景データは作るのに手間がかかる分ほとんどの素材が有料の場合が多いです。
とはいえ格安なものが多いです。



というか破格なものが多いです。ありがたい
素材はCLIPPY(クリッピー)やGOLDで購入します。
CLIPPYのみで販売している物が多いのでGOLD会員(月200円)になるともらえるCLIPPYで購入することがオススメです。
GOLD会員の入会方法はこちらの記事『【CLIPPY】GOLD会員の値段は?入会ページは?【解約方法も】』からどうぞ。
素材の探し方
CLIP STUDIO ASSETS 上部にあるsearchの『詳細』をクリックし『3Dオブジェクト』と『CLIP STUDIO PAINT PRO/EX』にチェックを入れ見つけたい素材の単語を入力します。


見つけた素材のページからDLします。
②クリスタEXで開く
DLしたデータは『ウインドウ』➡『素材』➡『素材ダウンロード』で表示します。


原稿にドラッグします。


③位置を調整、ライン抽出する
赤枠のアイコンで『位置』『サイズ』『向き』『角度』を操作し調整します。


『ウインドウ』➡『レイヤープロパティ』を開きます。
『ライン抽出』はレイヤープロパティにあります。(赤枠のボタンがライン抽出。EXだけの機能)


同時に『減色表示』もクリックし、背景線画作成の準備をします。


『ウインドウ』➡『ツールプロパティ』を開きます。
ツールプロパティの詳細を設定します。


ポイント
Altを押し続けることで現在の『線画』の状態を確認できます。状態を確認しながら微調整していきましょう。



ある程度、操作の慣れが必要です
詳しい操作方法はこちらからどうぞ。


④ラスタライズする
数値を調整したら『ラスタライズ』をします。
『レイヤー』ウインドウを開きます。左上の三アイコンからラスタライズをクリックします。


ラスタライズできたら完成です。


アンチエイリアスの無い(白黒)の線画になりました。
慣れれば3分かからず背景が描けます。(事前に3D背景をDLしてある場合)
アナログで下描きから描くとしたら早くても3時間前後はかかると思います。
あとは自分の好みでトーンを貼って終了です。



3D背景職人さんに感謝!漫画業界の隠れた大黒柱!
ファンタジー漫画の背景データもあるの?
ファンタジー漫画や終末世界を題材にした漫画を描きたい人も多いでしょう。
クリスタではそういう素材も多く公開されています。









これ手描きしたら何日かかるんだろ


具体的な節約時間は?
ぼくが講談社『少年ライバル』で連載していた『葵さまがイかせてアゲル』では毎月16ページを描かせていただいていました。


この時すでにデジタルでしたが、クリスタではなくフォトショップで漫画制作をしていたこともあり背景は手描きでした。
この16ページの背景は下描きからペン入れまでを2日半かけて行っていました。
この時にクリスタの3D背景があれば、下描きもペン入れも不要なので1日もかからず作業を終了できたことでしょう。
これだけでも1日半の差があります。



あの頃からクリスタがあれば良かった・・・今クリスタがあるのはラッキーです
3Dデータで背景を『ライン抽出』している人のツイート
『EX』導入は早い方が良い理由
『ライン抽出』のやり方を覚えるのに少し慣れが必要です。
あなたの次の漫画制作はいつですか?『ライン抽出』に慣れるために事前に準備しておきましょう。
漫画制作が始まってしまうと、『今回はEXじゃなくていいか・・・』となると思います。



そして背景の下描きや定規ツールなどで描き始めたときに後悔するかもしれません
後悔したくないなら、即導入が良いでしょう。
公式サイトへ
CLIP STUDIO PAINT EX

【クリスタEX】漫画の『背景』はもう描きたくなぁぁい【ストレスフリー】まとめ
極端な話かもしれませんが、『背景』が嫌で漫画家になる事を諦めてしまう人もいるでしょう。
今の時代は色々なエンタメを個人で行えるようになってきたので、別に漫画にこだわらなくても良いからです。
しかし、大好きで描き続けてきた『漫画』を諦めてしまうのは切ないです。
『背景』がストレスになっている方は『EX』を検討してみてください。
想像以上に漫画制作が快適になり、量産化に繋がるはずです。



『ライン抽出』の使い方を覚え快適な漫画制作を実現させましょう
それでも『EX』にアップグレードするか迷ったら?実は金銭面もお得な『ライン抽出』
PROとEXには18000円の差があります。
しかし、そんな差額は漫画制作の1~2作品で元が取れます。



どういうことですか?
計算してみました
上記で上げた『葵さまがイかせてアゲル(16ページ)』では『背景』を
手作業の場合➡2日半
3D背景の場合➡1日
で描くことができます。
単純に労力を自給計算すると、2日半は➡8時間×2+4時間=20時間×時給1000円=20,000円
1日は➡8時間×時給1000円=8,000円
1作(16P)だけでも12,000円お得になりました。



すぐに元が取れるということです
プロの現場では?
ぼくは背景担当のアシスタントをしていたことがあります。
その現場は隔週連載で月に2回×3日、合計6日程度、先生の職場で寝泊まりし働かせていただいていました。
その時のお給料は月に14万円頂いていました。
これを3D背景で行えば、おそらく2日半ほどで終わります。半分以下の時間です。
単純に計算するとアシスタントさんに毎月支払う給料も5~6万円で済むということです。



3D背景を利用すれば時間も費用も削減でき、更にクオリティもアップ!EXにしない理由はなんですか?
背景アシスタントとして膨大な『背景』を描いてきたぼくからみても、『背景』を3Dデータで短時間で描ける今の時代は本当に恵まれています。
公式サイトへ
一番売れてる漫画制作ソフト
漫画機能充実のEX
PROからのアップグレード方法はこちらから。


液タブとクリスタEXのセット購入を考えている方はこちらも参考にどうぞ。

