【覚えるのはここだけ!】LT変換機能をパターン化して使おう【背景ラクラク】

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クリスタの『EX』にはPROにはない特別な機能があります。それはLT変換機能(LTレンダリング)です。LT変換機能とは写真や3dデータを線画(ライン)とトーンに変換する機能です。(L=ライン、T=トーン)

あかにゃん

写真や3Dデータを漫画の背景に出来るらしいけど難しそうにゃ

あおにゃん

設定項目が多くて複雑過ぎます

きいにゃん

もう手描きで描くぜー

すいへい

とても便利な機能です。数か所の項目だけ覚えてパターン化して使いこなしましょう

※このページではクリスタのバージョン3で説明しています。

ここ最近のデジタル漫画制作は、3D背景データを漫画の背景として自由自在に『貼り付ける』だけの時代になってきました。

このおかげで漫画制作の時間を大幅に短縮できるようになりました。操作方法を覚えて快適な漫画制作を目指してください。

本ページ筆者の経歴

漫画家。PN水兵きき。連載9回立ち上げ。クリスタ検定(マンガ)合格。ココナラ漫画添削PRO認定。デジコレ『魔王だけどレベル1~』作品紹介ページ

LT変換機能(LTレンダリング機能)は『EX』だけの機能です。PROをお持ちの方や、バージョンアップは『ご契約中のプランのアップグレードはこちら』から。

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目次

LT変換機能って何ができるの?

3Dデータや写真画像を線画(ライン)+トーンにできる機能です。

LTとはL➡「ライン」T➡「トーン」のことです。

漫画の背景は基本的に輪郭線を強調して表現するため、写真や3Dデータをそのまま貼り付けて利用することは違和感が出てしまいます。

そのためLT変換機能は漫画を描くにはとても便利な機能だと言えます。

すいへい

LT変換はEXだけの機能です。PROにはありません

クリスタの『EX』、『PRO』の違いはこちらからどうぞ。

LT変換したい3Dデータレイヤーを選択し、『レイヤー』➡『レイヤーのLT変換』をクリックします。

もしくは、レイヤープロパティの『ライン抽出』から行います。

『レイヤープロパティ』➡『ライン抽出』にチェック➡『レイヤーのLT変換を実行』

すると、レイヤーのLT変換ウインドウが開きます。

すいへい

これを踏まえて、下記の見出しでやり方を解説していきます

LT変換をパターン化して簡単に使う

CLIP STUDIO ASSETSのページで3D素材をDLします。

LT変換の前に3D背景データの位置、サイズの調整をしておきましょう。上記の『レイヤーのLT変換』の画像でもわかるように設定項目が多いです。

ここでは3D背景データを綺麗な線画にするために必要な項目を数か所だけ覚えて、パターン化してLT変換を行う方法を解説していきます。

すいへい

その他の詳細な項目は後述します。まずは最低限必要な所だけ覚えましょう

LT変換で最低限使う項目は?

以下のライン抽出の項目4つです。

  • テクスチャ線画、トーンのチェックを外す
  • ベクターレイヤーを選択
  • 線幅
  • 線の検出量

最低限調整したい部分はこれだけです。

あおにゃん

どの3D素材もここだけでいいんですか!?実質ベクターレイヤーと線の検出量だけ?

すいへい

はい大丈夫です。LT変換はこれだけですが、その後作風に合わせて少し手を加えます

線幅修正の『ブラシの種類』、『線の奥行』、『スムーズ』のチェックも外します。

『線の検出量』はより細かく線画抽出するかどうかです。3Dデータが膨大の場合は処理に負担がかかるため量を減らします。

すいへい

このあと変換した素材に手を加えるので、上記の設定だけで大体で大丈夫です

注意点

  • ベクターレイヤーを選択する
  • プレビューは素材によっては参考にならない
  • 事前にLT変換するレイヤーのツールプロパティで『このモデルは光源の影響を受ける』のチェックを外しておく
すいへい

このモデルは光源の影響を受ける』のチェックを外さないと予期せぬ線が残ることがあります。LT変換の前に外しておきましょう

LT変換後に線の太さを調整する

LT変換の際、『線の奥行き』と『トーン』は除外しました。その部分の作業をします。

『線の奥行き』とは

手前と奥で線の太さを変えるとても便利な項目です。しかしあまり正確ではないプレビューを見ながら微調整するのはとても大変です。

『線の奥行き』の線の太さを変えたい場合は『線修正』ツールを利用します。

すいへい

ベクターレイヤーなら線の太さは『線修正』ツールで自由自在

ベクターのレイヤーを選択し、『線修正』ツールの『線幅修正』で線の太さを調整します。

LT変換したベンチです。

『線幅修正』で輪郭を強調してみました。

ここで調整するため『線の奥行き』の設定は行いませんでした。

『トーン』とは

3Dデータのグレー(もしくはカラー)部分をトーン(網点)にする項目です。

トーンは3D素材や作風、場面によって貼り方が変わるので、LT変換では指定しませんでした。膨大な数がある3D素材ですが、作っている人は違います。そのため一律にトーン化してしまうと漫画の作風が乱れます。

すいへい

あなたの漫画作風にあったトーンを貼りましょう。その方が違和感がありません

これで簡略化したLT変換での背景作りは終了です。

LT変換はパソコンに高負荷がかかります。レイヤープロパティの『ライン抽出』で出来る項目を調整するだけでも『線画化(ラスターレイヤー)』できるのでそれだけでも良いと思います。

ライン抽出はこちらからどうぞ。

その他の機能の使い方は?

上記の簡略化した項目以外の説明をします。

項目はこちらです。

  • ブラシの種類
  • 3Dの大きさで精度を調整
  • 線の奥行き
  • スムーズ
  • テクスチャ線画

ブラシの種類

ベクターレイヤーを選択中に選べる設定です。ブラシに合わせた線画を抽出できます。通常は普段使う『Gペン』や『丸ペン』が良いでしょう。

3Dの大きさで精度を調整

3Dの輪郭線を抽出する時に、奥行きの変化量が少ない線の抽出を調整します。

線の奥行き

チェックを入れると手前と奥で線の強弱をつけられます。トーンカーブを調整します。

すいへい

素材によってプレビューがイマイチなので変換後に線幅修正したほうがスムーズでお勧めです

スムーズ

チェックを入れると、3Dレイヤーの輪郭にスムージングをかけます。『レベル』の数値が大きいほど、輪郭線を滑らかに変換します。

画像の上が最大レベル10、下がオフです。ここはお好みで利用すると良いでしょう。

テクスチャ線画

  • 『線幅調整、線の検出量』・・・テクスチャの線の幅、検出量。
  • 『線の検出方向』・・・画像の明暗で線を検出するか設定できます。オフにした方向の線の抽出が弱くなります。
  • 『階調化してから抽出』・・・テクスチャを階調化してから輪郭を抽出します。
  • 『黒ベタ閾値』・・・黒く塗りつぶされる部分の範囲を設定します。

トーン

チェックを入れると、トーンレイヤーに変換するための設定が行えます。

  • 階調化・・・スライダーで調整できるほか、作成されるトーンの数や濃度を調整できます。
  • 種類・・・トーンの形を選べます。通常は『円』です。
  • 角度・・・トーンの角度。通常は45度。
  • 線数・・・トーンの線数。通常は60~70。

実際の線画サンプルは?

LT変換で漫画の背景にしたものです。3D背景があれば『EX』ならすぐにできます。

3D背景を購入するにはクリスタのGOLD会員になることが一番手っ取り早いです。

こちらの記事も参考にどうぞ。

LT変換のメリット、デメリットは?

LT変換は細かい設定が出来ます。それが大きなメリットです。

しかしそれがそのままデメリットにもなります。操作を覚えることとプレビューの微調整に設定に時間がかかりすぎるからです。

すいへい

素早く背景を描くなら紹介したやり方で変換後に線修正ツールで調整したほうがスムーズだと思います

LT変換利用者の声は?

LT変換利用者のツイートを集めてみました。

【覚えるのはここだけ!】LT変換機能をパターン化して使おう【背景ラクラク】まとめ

LT変換には慣れが必要です。それに加えてそれぞれの3D背景データごとにも調整が必要になってきますが、簡単に描くには何度か練習してパターン化してしまうことが大切です。


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クリスタは『月額(年額)利用』と『一括買い切り』どっちがお勧め?

背景が苦手な方はこちらの記事もどうぞ。

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