漫画家水兵ききは憧れの集英社『ジャンプ』で連載する千載一遇のチャンスを逃しました・・・・・
ジャンプで描くチャンスがあったにゃ!?
ジャンプといえば最大手の漫画雑誌・・・
俺もジャンプで描きたいぜ!
ぼくは大手で9回の連載経験があります。しかしジャンプだけは別物、別格です。狙っているなら準備をしましょう
先に結論から書くと、ジャンプは初めての打ち合わせから具体的に描きたいものを用意しておきましょう。
事前の準備をしないとぼくと同じような結果になるかもしれません・・・
それは2014年の9月、ぼくの元に来た一通のメールからはじまりました。・・・『ジャンプliveで描きませんか?』(ジャンプは週刊ではなく、現在ある『ジャンププラス』の前身です。)
・ジャンプで描きたい人が準備しておくべき心構え
漫画の『持ち込み』を成功させる対策はこちら。
ジャンプからお誘いメール
ジャンプといえば誰もが知る世界1の漫画雑誌です。
ぼく水兵ききは中学生のころからずっと週刊少年ジャンプを読んでいて、漫画家デビュー前は投稿もしていました。
投稿もしてたんだな!熱いぜ!
別の出版社でデビュー後もいつか集英社、ジャンプで描けたら・・・と思っていました。
ぼくは2005年に発表した『みかにハラスメント』が話題になり、その後5社以上の出版社さんにお世話になって漫画を描かせていただきました。
ただ、集英社さんとはご縁がありませんでした。
そんな時に1通のメールが届きました。
『ジャンプ』の冠
メールの内容は要約するとこうでした。
『ジャンプliveで描きませんか?』
今までご連絡いただいた出版社さんではぼくが承諾した場合、必ず最低でも『読み切り』は描かせていただいていました。
なので、ついに集英社『ジャンプ』の冠の付く場所で描ける!
と、思い心躍りました。
すごいにゃ!本誌じゃないけどジャンプにゃ!
打ち合わせで提示されたはじめての『条件』
そして後日、打ち合わせをすることに。
そこでは漫画家人生で今までにない『条件』を提示されました。
2週間後までに『連載用ネーム3話分』描いてきて。
・・・・・こんなに短い期間を指定されたのははじめてでした。
2週間後・・・期間が短いですね
全てが甘かったジャンプ掲載
お誘いのメールが来てから、この打ち合わせまで一週間ほどあったと思います。
しかし、その時のぼくは打ち合わせの時に話を聞いて、方向性を決めればいいか。
と考えていて打ち合わせまでの一週間『何も』していませんでした。
それに加え描きたいものをストックしてもいませんでした。
そしてその後の2週間で何一つ提出することができず、せっかくのチャンスはあっという間に過ぎ去りました。
それからはもちろん集英社からのお誘いはありません。
準備不足だったと気づいたときはすでに、全てが手遅れでした。
余談
ここからは余談ですが、2週間あれば何か少しは提出できただろう?と言われるかもしれません。たしかにそうです。
しかしこの時期は8月末に彼女(現在の妻)が出来て同棲の話をしていました。ぼくはこちらのほうが大事でした。
甘酸っぱいにゃあ
『ジャンプ』で描きたい人が知っておきたい心構えまとめ
もちろんこれはジャンプ本誌の話ではありません。しかし本誌となるともっと厳しいと容易に想像できます。
何もできなかったぼくが言えるのは、集英社『ジャンプ』だけは特別です。
『ジャンプ』を目指す人は、いかなる時も準備を怠らないように。
漫画のアイデアはたくさんためておきましょう!
最近のジャンプに思うこと・・・
週刊少年ジャンプを何十年も読んでるぼくですが、最近は作家が育たなくなってきていることがわかります。部数も600万部を超えていたあのジャンプが100万部を切りそうですし、2024年に入り他で売れた作家を連れてきています。
少し売れれば連載は続き、大きく売れなくても長く続けばアニメになり辞めさせる判断ができず、大御所にはこれまでの功績とファンがいるため好きに描かせているように見えます。
しかも、何年か前から感じていたことですが新人の最初の連載は2回目ありきで考えているようで、面白くない連載第1話が多いと感じます。貴重なチャンス、最初で最後のチャンスだ。という気迫があまり感じられない作品が多いです。
もちろん一回連載を経験したことで次に生かして堀越先生や権平先生のようにヒット作を描けることもあると思います。
とはいえ、1話目がなんともいえない出来で開始するのは読者にとって悲しいです。こんなジャンプを救えるのはほかで売れた作家なんでしょうか ?ぼくは新人の荒々しいわくわくする命を懸けた漫画を読みたいです。
ジャンプの記事はこちらでも。