漫画の『黒ベタ塗り』で悩んだり、時間がかかったりする人はいませんか?
ベタは少しずつ塗って、バランスを見てるけど時間がかかるにゃ
そもそもベタはどんな基準で塗るんでしょうか?
早く塗るウラワザはあるのか?
黒ベタ塗りが上手くなるとプラスになることが多いです。変則ウラ技ベタ塗りも詳しく解説します
黒ベタ塗りがうまくなることは、『作画スピードが上がる』『漫画表現の幅が広くなる』、『見栄えが良くなる』など多くのメリットがあります。
とても時短になる『変則ウラ技ベタ塗り』も解説します。
【変則】クリスタのトーンの貼り方『5種』プロのお勧めは?【覚えて時短】
黒ベタ塗りが上手くなるメリット
ベタ塗りが上手くなるとメリットが多いです。それぞれ解説します。
ベタのメリット1 作画スピードが上がる
黒ベタを入れることで、その後のトーン処理を減らしても違和感の無い作品になります。
場合によってはトーンは一切不要で、大幅に完成スピードが上がります
ベタのメリット2 漫画表現が増える
ベタで出来る漫画表現は多いです。
特にキャラの感情を表現したり、次の展開の期待を高める効果など表現は無限です。
目元を黒ベタにして、対象から感じる恐怖を強調。
全身をベタにすることで、読者の不安を煽ったり、このあとが気になる効果。
ベタのメリット3 画面が締まり見栄えが良くなる
ベタをバランスよく入れることでページ全体の見栄えが良くなります。
ベタ塗りが上手くなることは=画力レベルが上がったと言えます
基本の黒ベタ塗りの種類
どんなところに黒ベタを入れるのか。
基本は物の色
キャラに黒ベタを塗る場合は、その物や服の色をイメージして塗ります。
濃い色の部分は黒ベタ多め
ベタの種類は物の色と影
ベタは色のついた物だけでなく、影もベタで塗ることが出来ます。
表現方法としてのベタ
本来ベタではない部分にベタを入れる表現があります。下は目の周辺にベタを入れた表現です。
おすすめの『時短』変則ウラ技ベタ塗り
通常、黒ベタの塗り方はベタになる部分のフチを描いて塗りつぶしをすることが多いと思います。以下のような描き方です。
1フチを描く。
2、塗りつぶす。
しかし、それでは塗り終わった後でベタが足りず塗り足すことが多く、時間がかかってしまいます。
そこでぼくがお勧めする変速ウラワザ塗りを解説します。下段に動画も用意しています
変則ウラ技ベタ塗りの手順(画像+テキスト)
1、パーツ全体を黒ベタで塗りつぶします
まずパーツ丸ごとベタで塗ってしまいましょう。その際、レイヤーは分けてください。※線画レイヤーに塗るのはやり直しが大変なためNG
ぼくはベタだけのレイヤーを作って塗っています
2、光が当たる部分をバランスを見ながら『消す』
光が当たる部分を意識しながら、塗りつぶしたベタを消しゴムツールで消します。
やってみるとわかりますが、この方が素早く狙い通りに立体感を出しやすくなると思います。
しかもベタを多くするとページ全体が引き締まり絵が上手く見えます。
ベタを多く入れたことでトーンの仕上げを減らすことができ、良いことづくめです
変則ウラ技ベタ塗りの手順(動画)
動画もどうぞ。
変則ウラ技ベタ塗りの注意点
消しゴムツールを使う時に意識することは3つです。
- 立体を意識する
- 全体のバランスを意識する
- 物の質感を意識する
パーツに光が当たった時の立体を意識して、光が当たっている部分を消しゴムツールで消しましょう。
とはいえ、リアルに光の当たる部分だけ描いていても全体のバランスが悪かったり、ベタ部分同士が重なって見にくいことがあります。見やすいように全体のバランスをみて消しゴムツールを使いましょう。
それから、同じ光が当たっていても、物の質感によって光の入り方が変わります。
薄いツルツルした布と、分厚いゴワゴワした布では光の入り方に違いがあります
変則ウラ技ベタ塗りのデメリット
変則ウラ技ベタ塗りは、どのパーツでもベタを入れれば効率が良いというわけではありません。
服の色が薄いグレーなどの場合はパーツ全体にベタを入れると消すところが多くなります。その場合はフチを描いて塗りつぶし。のほうが早いことがあります。
その他にも、一人で漫画を描く人にはお勧めですがアシスタントさんがいる場合は、ベタにする部分はフチを描かないと正しくベタ部分を伝えることができません。
一人で描いている人にはお勧めです。ぼくも一人で描いています
変則ウラ技ベタ塗りの発見経緯
ぼくはこの方法に中々気付きませんでした。
その理由はアナログで漫画を描いていた時期があり、パーツ全体を墨汁で塗ってホワイトをかける。という事をやったことが無かったからです。
やり直しの効くデジタル漫画制作のおかげこの方法に気づきました
【変則時短ワザも】『黒ベタ塗り』を覚えてクオリティアップまとめ
黒ベタをちょっとずつ塗っていては時間がかかり過ぎてしまいます。その上、一度キレイにベタを塗れたとしても全体のバランスを見たときに足りないことがぼくは多かったです。
変則ウラ技ベタ塗りはその二度手間を解消できることが多いと思います!