これまで4回に分けて解説してきたぼく、水兵の漫画メソッドを実際に作品づくりに応用する方法を解説します。
自分のアイデアと照らし合わせてみるにゃ
当てはめるだけで作品の質が上がるのですね
ぜひ一度ご自分のアイデアでやってみてください
ぼくの漫画メソッドはこちらです。
- 【水兵流1】設定やキャラに『面白いワンパターン』を作れば連載獲得に有利!
- 【水兵流2】漫画に『制限』をかけて『個性』を作り自分だけの作品を描く!
- 【水兵流3】キャラや設定に『強く関連したエピソード』を選ぼう!
- 【水兵流4】エピソードを『演出』し読者の心を揺さぶる!
そしてメソッドを利用して出来たのがこちらの漫画です。
『入れ替わりのふたご』
この漫画がどうやって生まれたかメソッドに照らし合わせて解説していきます。
メソッドに当てはめて出来た漫画紹介
『入れ替わりのふたご』4Pショート漫画
ではこれを実際にメソッドに当てはめて完成させた時の解説をしていきます。
メソッド活用実践
まずは最初のメソッドです。
【水兵流1】設定やキャラに『面白いワンパターン』を作れば連載獲得に有利!
メソッド1では、まず面白いワンパターンの作り方をこのように紹介しています。
・読者もわかる上手く行っていないこと
・相反する考えや状況、障害があること
・すぐには解決しないこと
このことを念頭に置き、面白いワンパターンを考えました。
『入れ替わりのふたご』で、できた面白いワンパターンはこれです。
・双子の中身が入れ替わったことで、黒華の彼氏が明かされ、憧れの先輩の性癖を知り戸惑います。
(・読者もわかる上手く行っていないこと・相反する考えや状況、障害があること)
・入れ替わりはすぐには元には戻りません。(すぐには解決しないこと)
1話で解決してしまうことでは、読切としては良くても連載には向きません。
『面白いワンパターン』の見極め方も確認しておきます
・ギャップがあるかどうか
・キャラが絡んでいるかどうか
・個性があるかどうか
・すぐに満たされないパターンになっているかどうか
・一言で読者がわかりやすいかどうか
・読者に共感されるかどうか
『入れ替わりのふたご』はワンパターンが作品の中心にあり、このワンパターンだけで成立してしまいますが、もっと小さい、例えばバディ2人のチグハグなやりとりでワンパターンを作っても構いません。
次も読者が見たい同パターンができれば良いわけです
もう一度詳しくチェックしたい人はこちらからどうぞ。
【水兵流1】設定やキャラに『面白いワンパターン』を作れば連載獲得に有利!
続いて、制限をかけて個性を作ります。
【水兵流2】漫画に『制限』をかけて『個性』を作り自分だけの作品を描く!
メソッド2では、制限をかけ設定を追加してキャラが出来ることと、描けるエピソードを減らします。
描けるエピソードを減らすということは、キャラの行動やエピソードの方向性が決まってくるということです。それがそのまま作品の個性に繋がります。
この『入れ替わりのふたご』に追加した設定は「双子」です
通常の入れ替わり設定でやるべきことは入れ替わった相手のフリをして生活し、身近な人にバレそうになるというシーンが必ずあります。
しかしこの入れ替わりの双子は元々が双子なので入れ替わっていることがバレそうになる。というのを描いていません。(いつもと違うと思っているだけ)
通常の入れ替わりエピソードを描けないからこそ、その先のより深い関係をすぐに描けるようになり、
設定を追加したことで個性が生まれています。
もう一度詳しくチェックしたい人はこちらからどうぞ。
【水兵流2】漫画に『制限』をかけて『個性』を作り自分だけの作品を描く!
次は強く関連したエピソード選びをします。
【水兵流3】キャラや設定に『強く関連したエピソード』を選ぼう!
魅力的なキャラや設定が出来たとしてもエピソードが悪いとその漫画は評価されません。
メソッド3ではキャラや設定とエピソードが合致してこそ、まとまりのある面白い漫画になると伝えています。
『入れ替わりのふたご』は双子で入れ替わって何も問題ないと思っているからこそ、黒華と先輩の秘密を知って驚くエピソードを作っています。
エピソードを見つけるテクニックはキャラがピンチに思うことや悩むことを見つけてください。そのピンチをエピソードにしましょう
もう一度詳しくチェックしたい人はこちらからどうぞ。
【水兵流3】キャラや設定に『強く関連したエピソード』を選ぼう!
次はエピソードを『演出』し読者の心を揺さります。
【水兵流4】エピソードを『演出』し読者の心を揺さぶる!
メソッド4ではエピソードを演出し起伏を作ることで、読者の感情をより動かす効果があると伝えています。
『入れ替わりのふたご』では以下のポイントとなる部分に注意してコマ割り、作画を行いました。
表情・・・楽しい時はより楽しそうな表情。辛い時はより辛い表情で。
セリフ・・・エピソードがより盛り上がるように。原稿完成後でも変更できる。
ポーズ、仕草・・・感情を表すポーズやポーズで盛り上げる。
設定・・・それぞれの漫画の設定から使えるものを探して盛り上げる。
擬音・・・エピソードにあった文字を描いて盛り上げる。
感情エフェクト効果・・・キャラの感情をより強調するトーンを。
集中線、効果線・・・キャラの感情をより強調する線を。
構図・・・構図で表せる感情は意外と多い。
間の取り方・・・間の取り方1つでキャラの感情を表現できる。
もう一度詳しくチェックしたい人はこちらからどうぞ。
【水兵流4】エピソードを『演出』し読者の心を揺さぶる!
【実践】水兵流漫画メソッド活用手順【自分の漫画でも!】まとめ
いかがでしたか?漫画を考える時にいくつかの要点をおさえて描くことで良い形になったと思います。
もちろんこれだけでデビューできるかはわかりませんが、多くの方が理解できる漫画の形はできたと思います。
是非ご自分の漫画でも照らし合わせて作品作りに生かしてください
【水兵流1】設定やキャラに『面白いワンパターン』を作れば連載獲得に有利!
【水兵流2】漫画に『制限』をかけて『個性』を作り自分だけの作品を描く!