液晶タブレットは高額で中々購入に踏み切れず、そんな時に見つけた『お手頃価格の液タブ』が気になっている人も多いと思います。
この記事ではお手頃価格の『XPPenの液晶タブレット』を実際に使ってみた感想をお伝えします。
ワコムよりだいぶ安いけどちゃんと使えるにゃ?
漫画家デビューを目指しています!商業用の原稿でも問題無いか知りたいです
小学館で連載していたぼくの作品をワコム製の液タブから切り替えて試してみました!
連載中の作品で途中から切り替え!?
ぼくが使ったXPPenの液タブは『Artist22R Pro』でした。それまではワコムの『Cinitiq22』を使用していました。
先に結論を書くと、個人的にはXPPenの液タブは総合的に見てワコム以上にお勧めの液晶タブレットでした。
その詳細を解説します。
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低価格で高品質!プロもお勧め!
【プロの太鼓判】漫画を描くならコレ!XPPenのお勧め液タブ『5機種』
商業原稿でも問題なく使えた!
2023年3月から小学館デジコレで連載中の当サイト管理人(水兵きき)の作品『魔王だけどレベル1なのでカノジョたちに守ってもらいます!』の
第16話~第17話とデジタル単行本のカラーをXPPenの『Artist22R Pro』でペン入れから仕上げまでを描いてみました!
ワコム製を使っていたので慣れるまで原稿2ページ程は違和感がありましたが、その後は特に問題なくスムーズに描けました。
完成原稿も差は無いと感じました。以下がそれぞれの液晶タブレットで描いた原稿の一部です。
↑上の画像は15話(ワコム液晶タブレット)
↓下の画像は17話(XPPen液晶タブレット)
『魔王だけどレベル1なのでカノジョたちに守ってもらいます!』の解説はこちら。
連載サイト小学館デジコレはこちら。
しかし、差が無いと思うのはあくまでぼくの感想です。では客観的にはどうでしょうか?一番厳しい人に見てもらいました!
見比べた担当さんの感想は?
担当さんにも聞いてみました!
担当編集者さんは漫画家と共に作品を作るパートナーです。作品は担当編集者の作品でもあると言え、厳しい目をもっています。
『液タブを新しいものに変更したんですが前話と変わりない仕上がりになっていますか?』と聞いてみたら・・・ドキドキ
『原稿は大丈夫でした。こちらで入稿手配を行います』
と返ってきました。これまでと同じ仕上がりになっていると客観的にも確認できました。
XPPenの特徴は?ワコムとの大きな違いは?
- ペーパーライクフィルム(アンチグレアフィルム)の特徴
- フィルムが最初から貼ってある
- ペン先(替え芯)のランニングコストが安い。というかかからない?
- 価格が安い
1 ペーパーライクフィルム(アンチグレアフィルム)の特徴
XPPenのフィルムには特徴がありワコムとはかなり違います。
ペーパーライクフィルムとは紙のような質感と描き心地を出すために画面に貼るフィルムのことです。これが無いと滑りやすく、思った線が描けないので必需品と言えます。
描けなくもないですが、無いと滑ってやり直しが増えて手が疲れ時間もかかります
XPPenのアンチグレアフィルムは正確にはペーパーライクフィルムとは言いませんが、その役割は果たしています。
(アンチグレアフィルムは反射を防止するのが特徴)
XPPenのフィルムは薄いゴムのような質感で、描画の時にペンのペン先がわずかに沈み、紙に描くような沈み込みを感じます。
わずかにゴムの摩擦を感じペン先が滑らないので思った通りに線を引けます。
ワコムのフィルム(ワコム公式sanwa製)は硬く、ザラついた質感でペンのペン先はわずかに沈みますが、描画時に沈み込みはほぼ感じません。
ぼくは両方使いましたが、1~2ページ描くとどちらも慣れました。そして共に紙に描いている感覚はぼくは感じません。でも滑らないからOK!
ゴムのような質感と描きましたがワコムのフィルムと比べると若干そう感じるだけで、特別にゴムゴムしてるわけではありません。XPPenだけならゴムは感じないと思います。
2 フィルムが最初から貼ってある
ぼくはスマホに保護フィルムを貼るのは特に苦手では無いですが、スマホと大きな画面の液タブでは大違いです。
下の写真はワコムの液タブの悔やんでも悔やみきれないペーパーライクフィルムの残った気泡です。
指と爪で少しずつ気泡を外に出すも、ホコリが入っているのか抜けません。高い買い物だっただけにこの部分が心残りです。
しかもたまにこの部分で描画するのでそのたびにこの存在を思い出します・・・
悲しいにゃ・・・もし真ん中に気泡が残ったらと5000円近くするフィルムを貼り直し!?
しかし、XPPenは最初から貼ってあります。もちろん気泡は入っていませんでした。
な・・・なにこれ神サービス!
スマホ画面のフィルムを貼るのでも苦戦している人にもXPPenの液タブはお勧めと言えます。
自分が知らないだけでワコムももしかしたらフィルムを貼ってくれるサービスがあるかも?と思って
問い合わせしたところ、そのようなサービスは無いとのことでした。残念。(2023年5月15日現在)
3 ペン先(替え芯)のランニングコストが安い。というかかからない?
ワコムのペーパーライクフィルムを使用し描画するとペン先がとても削れます。
筆圧や描き込み量にもよりますがぼくは5ページもペン入れをすると描けなくなるほど削れ、ペン先を変えていました。
これがその時のペン先の画像です。
おそらく削れることでペン先の沈み込みを感じ、紙の質感に近づけているのでは?と思いますが
16ページの原稿をペン入れから仕上げまで行うと、6~7本のペン先を消費してしまい購入する費用がかなりかかりました。
替え芯の値段はアマゾンで30本1480円程の価格です。
その上ペン先が削れるということは、描いているとペン先の最先端の位置がズレてしまい、狙った位置に描画できないことがたまにありました
一方XPPenのペン先は硬く、32ページの商業原稿(16~17話)をペン入れから仕上げまで行っても見た目にはまったく削れていませんでした。付属していたペン先(替え芯)8本は、中々使わずに済みそうです。
32P仕上げたあとのペン先画像です。
おそらくフィルムが薄いゴムのような質感なので削れにくいのだと思います。ランニングコストを考えるととてもコスパが良いと思います。
追記。19か月使い続けていますが、ペン先は1本も変えずに使えています。よく見ると少しだけ削れていました
4 価格が安い
なんといってもXPPenは価格が安いです。
公式サイトから数種類比較してみました。
Wacom
Wacom Cintiq 16 フィルムセット(※スタンド簡易) | 99,990円 (税込) | 最大表示色1677万色 | 筆圧8192レベル |
Wacom Cintiq 22 フィルムセット(スタンド付き) | 163,350円 (税込) | 最大表示色1677万色 | 筆圧8192レベル |
Wacom Cintiq Pro 16 (2021) フィルム/スタンドセット | 218,900円(税込み) | 最大表示色1677万色 (8bit) | 筆圧8192レベル |
Wacom Cintiq Pro 24 ペンモデル フィルム/セット | 330,000円 (税込) | 最大表示色10億7,374万色 | 筆圧8192レベル |
XPPen
下記の表示価格から10%~15%引き | |||
Artist 16セカンド (フィルム貼り付け済み)(公式サイト購入でスタンド付き) | 49,980円(税込み) | 色深度 8bit | 筆圧8192レベル |
Artist22セカンド (フィルム貼り付け済み)(スタンド搭載) | 59,800円(税込み) | 最大表示色1760万色 | 筆圧8192レベル |
Artist Pro 16 (フィルム貼り付け済み)(スタンド+3,680円) | 55,280円(スタンド付き+3600円) | 色域sRGB133% | 筆圧8192レベル |
Artist 22R Pro (フィルム貼り付け済み)(スタンド搭載) | 78,500円(税込み) | 最大表示色1670万色 | 筆圧8192レベル |
まったく同じスペックというわけでは無いですが、値段が違い過ぎる・・・
※2024年9月5日の両公式サイトの情報です。
後悔しないお勧めの液タブサイズは?
買おう!と決めても悩むのがサイズです。XPPenの液晶タブレットには複数のサイズがあります。
10、12、13、13.3、15.6、16、22、24 と8種類のサイズがあります。
ぼくもサイズ決めでめちゃくちゃ悩みました
サイズは自分の描く漫画のタッチに合わせて選ぶといいでしょう。
キャラの線を何本も重ねて描く人は小さくてもOK
こちらの画像はArtist Pro 16です。
https://www.storexppen.jp/
御覧の通りヒジが液タブの外に出ています。
これだと液タブの厚みが段差になり、描きたい線が若干不安定になることが多いです。
ペン入れの線を重ねて描く場合なら問題ありませんが、1本線で描きたい場合はミスが多くなります。
ぼくは試し描きしたときにミスが多かったです。
小さくても良いと描きましたが最低でも16は欲しい所です。
線をキレイな一本線で描きたいなら大きめのサイズ
こちらの画像Artist 22R Proです。
ぼくは、キャラの線画をほぼ関節から関節まで一本線で描きます。
きれいな一本線を描くには、ヒジと手首をほぼ固定してペン入れをします。
そのためヒジが液タブに乗るサイズが使いやすいです。
ヒジが乗らないと不安定でぼくは描けません
線をキレイに描きたいなら大きめのサイズがお勧めです。
16型
Artist 16セカンド 液晶ペンタブレット 保証期間18か月
Artist Pro 16液晶ペンタブレット 最速スマートチップ「X3」、高品質液晶パネルを搭載した新機種 18ヶ月保証
22型
Artist22セカンド 液晶タブレット【売れ筋No.1 液タブ】保証期間18ヶ月
Artist 22R Pro 新規格の液晶ペンタブレット 18ヶ月メーカー保証
24型
Artist 24 Pro 液晶ペンタブレット 24インチ・大画面・WQHD 保証期間18ヶ月
液タブ選びの参考にこちらもどうぞ。
【どう選ぶ?】XPPenの液タブの『5種』のタイプ別お勧め紹介
公式サイトから購入なら保証が18か月。(別サイトからだと1年です)
公式なら保証が18か月!
低価格で高品質!プロもお勧め!
XPPen液タブユーザーの感想は?
やはりお値段が評価されています。そして普通に問題なく使えています。安くて使えるならそれが1番!
XPPenのデメリットは?
良いことが多いXPPenの液晶タブレットですが、使用して感じたデメリットも書いておきます。
- 長時間描いていると本体がズレる時がある
- ペンの後ろに消しゴムボタンが無い商品もある
- 耐久性は?保証期間を延ばす方法は?
長時間描いていると本体がズレる時がある
ワコム製品より摩擦が弱いのか、ぼくの机との相性が悪いのかわかりませんが、長時間描いているといつの間にか本体がズレていることがあります。
といっても描いている時は気づかないほどのわずかなものです。
ぼくは下の写真のように滑り止めシートを敷きました。これで動かなくなりました。
ペンの後ろに消しゴムボタンが無い商品もある
最初から同梱されているスタイラスペンの後ろに消しゴムボタンがない商品があります。例えばぼくが使用している『Artist22R Pro』のペンには消しゴムがありません。しかし『Artist Pro 16』にはあります。購入の時に注意が必要です。
以下のペンは『Artist22R Pro』のペンです。ペンの後ろに消しゴムボタンはありません。
ぼくは持ち替えるのが面倒なのでワコム製の時からペンの後ろの消しゴムボタンは使わず、消しゴムツールや取り消し(control+Z)で修正を行います。
そのため個人的には全く気になりません。消しゴムボタン付きのペンも販売しています。
耐久性は?保証期間を延ばす方法は?
耐久性が一番重要な所かもしれませんが、ぼくは使い始めて2024年10月で、使用期間が19か月になりました。耐久性は全く問題ないことが確認できました。
保証期間はアマゾンや楽天で購入した場合の補償は1年です。しかし公式サイトで購入すれば保証が18か月になります。これを使わないのはもったいないです。
購入の際は保証期間の長い公式サイトがお勧めです。
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今すぐ液タブを購入するか悩んだ時は?
紙に絵を描いていると、紙にしか描けなくなってきます。
いざ液タブを購入して絵を描き出すと、紙との描き心地に差を感じます
そのため紙に描く時間が長ければ長いほど、液タブに慣れるまで時間がかかります。
ぼくがそうでした。
時代が違うので仕方ない部分が大きいですが、ぼくが高校生だった30年ほど前はパソコンが出始めたころで絵はずっと紙に描いていました。
そのせいでデジタルの便利さをわかっていても中々デジタルに移行できずにいました。
そしてフルデジタルで原稿を完成させたい気持ちはありますが、今でも下描きまでは紙に描いていてそれをスキャンしてペン入れ~仕上げを行っています。
こうならないようにデジタルの導入は早い方がお勧めで、XPPenはまさに救世主だと思います。
いつかフルデジタルで!と思いながら何年も・・・紙に描いていた期間が長すぎた・・・
【プロが連載作で試す!】XPPenの『液タブ』は商業漫画でも使える?【検証】まとめ
漫画をデジタルで描きたいけど、値段が・・・という人にはXPPenがお勧めです。
商業原稿でも問題なく使えるXPPenの液晶タブレット、ぼくはこのままXPPenの液晶タブレットを使用します。もし不具合が起こったらこのページで報告します。
みなさんもお手頃価格のXPPen液晶タブレットを導入して、気軽に漫画を描いてみませんか?購入を悩んでいる時間はもったいない!
こちらの記事も参考に。
【プロの太鼓判】漫画を描くならコレ!XPPenのお勧め液タブ『5機種』
追記。24年10月現在、月間32Pの商業連載を5月に終了後、別の漫画をXPPen液タブで続けています。19か月ほど経過しましたが、特に不具合はありません
Artist 16セカンド 液晶ペンタブレット 保証期間18か月
Artist Pro 16液晶ペンタブレット 最速スマートチップ「X3」、高品質液晶パネルを搭載した新機種 18ヶ月保証
Artist22セカンド 液晶タブレット【売れ筋No.1 液タブ】保証期間18ヶ月
Artist 22R Pro 新規格の液晶ペンタブレット 18ヶ月メーカー保証
どれにするか迷ったらコレ!
迷ったらこちらがお勧めです。
Artist22セカンド 液晶タブレット【売れ筋No.1 液タブ】保証期間18ヶ月
59,800円(税込)→さらに10%オフ
補償期間の長い公式サイトで購入することもお忘れなく。
このページは2024年10月7日現在の情報です。
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